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No.7415 日清食品 咚兵衛油豆腐烏龍麵(台湾向けどん兵衛きつねうどん)

No.7415は(日本の)日清食品、咚兵衛油豆腐烏龍麵。台湾向け輸出仕様のどん兵衛きつねうどん。香港の日清食品が企画して、日本の日清食品で生産し、台湾の商社正暉(Falken)が台湾で販売するもの。

▲製造廠商:Manufacturers
經銷商:Dealer
台灣進口代理商:Taiwan import agent

日本の大企業による即席麺の輸出は極めて少ないが、和風麺に関しては在留邦人需要があるためか、東洋水産等でいくつかの実施例がある。

▲緑のたぬき輸出仕様(2019年、豪で入手)
今回の品(台湾専売)とは違い、英語表記による多国籍対応
赤いきつねも同様の輸出仕様が存在する
フタの周囲が白いのはだいぶ昔のグラフィックだな

カップ側面には主要材料の産地が県名まで記載されており、それによると原産地は山口縣(県)だから下関工場だね。

▲油豆腐(油揚げ)は滋賀県産、
粉末スープと七味唐辛子は広島県産

開封するとスープの小袋は日本語表記のみで、台湾向け仕様のため新規に味を開発した訳ではなさそうだ。そして粉末スープには「147」の識別番号があり、これは西版のきつねうどんに継続して付いているものみたい(識別番号が何を意味するものか把握していないので誤解があるかも)。一方で七味には随分前から日本国内版に付いている「彩り」の一言が無い。印刷色は老眼に読み辛い薄緑。

▲スープの識別番号「147」は西版きつねうどんらしい
このターコイズブルーの印刷色がいつ頃のものか
思い当たる人は教えて下さい

ということでこの台湾向け輸出仕様は少し前の西版を基に外装の中文化を施したもの、と暫定的に結論づける。謎解きが楽しい。

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No.7414 維力食品工業 (Taiwan) 維力素食炸醬麵

No.7414は台湾の維力食品工業、維力素食炸醬麵。定番の維力炸醬麵に対して「素食(すーしー)」であることが特徴。素食というのは一口で言うとベジタリアン向け料理なのだが、台湾の素食にはさまざまな階層があり、今回の品は最高位の「全素」であるとパッケージに大書きされている。

▲普通の維力炸醬麵

全素は動物由来材料(肉・魚)を使わないのは勿論、五葷(ごくん:ニンニク、ニラ、らっきょう、ネギ、玉ねぎ)や卵、動物性の乳も含まない。これだけ禁忌品があると料理として出来ることが大きく制限されてしまいそうだが台湾素食は諦めない。椎茸や昆布、大豆やこんにゃく等を使って何ら不足感を持たない料理を作り上げてしまうのだ。

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No.7413 臺灣菸酒TTL (Taiwan) 台酒花雕酸菜牛肉麵

No.7413は台湾の臺灣菸酒、台酒 花雕酸菜牛肉麵。レトルトの牛肉付き。社名はTTL(Taiwan Tobacco and Liquor)と略称で表記されることも多い。かつて台湾ではこの会社でしか酒とタバコを作れない、所謂専売公社であった。でも即席麺と何の関係が?

実はこのブランドの即席麺には調味酒が付いてくるのだ。今回の製品名の「花雕」は紹興酒のこと。違う種類の酒もある。

九年前に訪台した時は丁度この臺灣菸酒の即席麺が立ち上がった直後であり、カップ麺二個を買って歓喜したもの。それが今回の訪台では至る所でで売られており、最も成長著しいブランドだと感じた。なお製造は維力食品工業に委託している。

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No.7412 ホクメンフーズ 天北ラーメン みそ味

No.7412は稚内のホクメンフーズ、天北ラーメン みそ味。天北(てんぽく)は天塩と北見からとった名で、かつて天北線というJR北海道の鉄道があったのだが、1989年に廃線になった。今まで同社の二食入製品を二度紹介しているが、今回の品は初めての一食入り製品。

夏頃から始まった北海道遠征シリーズ(50種類)の紹介は今回を以て終了する。入れ替わる形で台湾遠征シリーズ(63種類)を開始しており、これが初夏まで続く予定。来年前半に一つ海外遠征を入れる計画でおり休む暇がないなあ。日本国内の新製品も随時フォローしたいところだが、YouTube動画の制作を伴う試食記をアップするのは今のペースが私の限界だよ。

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No.7411 Apollo (Mauritius) Nouilles Instantanées Savour Poulet

No.7411はモーリシャスのT&T International Foods、Apollo Nouilles instantanées Savour Poulet。チキン味。仏語と英語の併記で裏面にはマラガシ・アラビア語も加わる。No.7381で同社のカップ麺エビ味を紹介している。

▲謎の「田麵」表示
カップ版にも同じ表示があった

東アフリカの小さな島国(面積2,040km2、人口127万人)に独立した即席麺産業が存在することが興味深い。同国はかつて仏英等に占領された歴史があり、今はそれらの国を市場として即席麺を輸出しているのだろう。APOLLOロゴの右上に小さく「田麵(繁体字)」と書かれており、簡体字ではない漢字圏の国との関係を匂わせる。

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No.7410 統一企業 (Taiwan) 滿漢大餐 紅燒牛肉麵 [碗]

No.7410は台湾の統一企業、滿漢大餐 紅燒牛肉麵 [碗]。最近は台湾で仕入れた製品の紹介が多いが、今回の品は訪台以前に日本で売られているもののいただき物。統一企業にしてみれば輸出仕様なので英文が併記してあり、また台湾国内で「珍味」牛肉麵という製品名が「紅燒」に代えられている。珍味と言うと日本ではゲテ物といったネガティブな意味も持ってしまうからかな?

滿漢大餐は1983年発売のレトルト肉塊付き即席麺。私が1989年に仕事で訪台した際に個人的土産として滿漢大餐の袋版を買ったのだが、ゴロゴロした大きな肉塊に感激。これをキッカケとして海外製即席麺の収集に火が点いた、記念碑的なブランドなのである。(当時はまだ食べた製品の全てを記録する習慣が無かったため、残念ながらその時の写真や試食記は残されていない)

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No.7409 北るもい漁業協同組合 えび塩出汁ラーメン

No.7409は北るもい漁業協同組合 えび塩出汁ラーメン。同社の製品は少し前にNo.7343で天塩しじみラーメンを紹介している。どちらも製造は札幌麺匠。

▲海老名 愛で~す

パッケージには北るもい漁協イメージキャラクター「海老名 愛」が描かれている。跳ね上がった二本の髪の毛はエビの触覚みたいだ。設定は焼尻島生まれの羽幌水産高校一年、父親は漁師で母は美容師、祖父は炭鉱夫で妹は中学生・・・まあどうでもいいか。どうせならば留「萌」という地名を生かした名前にすればいいのになあ。

前述した天塩しじみラーメンは「てしお仮面」なるキャラクターを使っていたし、この辺りの水産業者は特産品のアピールをゆるキャラに依存しがちなのかな?

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No.7408 味丹企業 (Taiwan) 味味一品 原汁珍味爌肉麵

No.7408は台湾の味丹企業、味味一品 原汁珍味爌肉麵。日本語にすると「本格的で美味しい豚角煮麺」という感じかな。味味一品シリーズは今までにカップ版を六種類紹介してきたが、袋版は今回の品が初めての試食となる。

味味一品は台湾固有種といえるレトルトの肉塊が付属する高級品。レトルト具が付く即席麺は日本や他国でも偶に見受けられるが、決して定着はせず一過性の製品なのが殆ど。だが台湾は1983年に統一企業が「滿漢大餐」でこの形態を採用し好評を得て、以降他社も同様の製品を発売し、市場の一角を安定して占めているところに独自性がある。具が立派な割には麺が素っ気ないのもこの形態の製品に共通する面白い特徴。

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No.7407 マルちゃん 屋台十八番 しお (北海道限定)

No.7407は東洋水産、マルちゃん 屋台十八番 しお。こいつを食べるのは19年ぶりだ。前回のダブルラーメンと同じ北海道限定販売品。この二品の中間的な位置にやはり北海道限定の「塩ラーメン」があるのだが、これは昨年試食しているので今回一連の試食からは割愛する。

▲マルちゃん北海道限定しお味袋揚げ麺軍団
ちなみによく似たデザインの東北・信越・中京・静岡版の
塩ラーメンには水色の★★★が無い

ダブルラーメンは一個当たりの税抜希望小売価格が92円なのに対し、今回の屋台十八番(塩ラーメンも同額)は136円と五割近くも高い。だが開封すると粉末スープの他に液体スープ、調味油が入っており、小袋三包のリッチな仕様(塩ラーメンは粉末スープとすりごま)で、我こそはマルちゃん北海道限定しお味袋揚げ麺軍団の頭である!とアピールしているかのようだ。

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No.7406 マルちゃん ダブルラーメン しお (北海道限定)

No.7406は東洋水産、マルちゃん ダブルラーメン しお 。一つの袋の中に麺とスープが二個ずつ入っている北海道限定販売品。税抜希望小売価格は184円で一食当たり92円。同社の塩ラーメンや屋台十八番の単品価格がが136円、五個パックが680円(一食当たり136円)なのでダブルラーメンならではの価格的なメリットがあるね。但しあくまで希望小売価格であり実勢価格ではない。

▲発売直後のダブルラーメンしお(1998年)
この頃は中央部分が透明で、中の麺が透けて見えた

パッケージデザインは昭和の雰囲気を色濃く今に残す製品、と言いたいところだが、このしお味に関しては発売が1998年。立派な平成、それも平成二桁生まれである。なお同じダブルラーメンのしょうゆは1964年、みそは1975年で生粋の昭和生まれ。

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