2021年 年末のご挨拶

まいど毎度の年末報告です。
2021年にi-ramen.netで紹介した即席麺はNo.6831から7010までの

180種類

内訳は日本製品が169種(93.8%)、海外製品が11種(6.1%)。
袋麺が72種(40.0%、調理に鍋が必要な箱入り麺2種と、缶入り麺1種を含む)、カップ麺が108種(60%)であった。

昨年は全252種類で日本製品53種(21.0%)に対して海外製品が199種(79.0%)と圧倒的に海外が優勢だったのが、今年は極端に海外の比率を下げてしまった。ウチは活動の主軸を海外製品の紹介に据えているので不本意な結果であり、これはもちろんコロナのため調達に出掛けることができなかったから。更新ペース自体もだいぶ下がってしまったが、動画制作の手間を考えると正直この程度が丁度いいように思ってる。

まあ今だからこそ日本の定番長寿命製品を見直そうと考え、前回試食記を書いてから10年以上経過した製品を優先的に採り上げるようにした。もちろんローカルものやマイナー製品も好んで食べてきた。

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No.7010 麺のスナオシ 麺’s味工房 豚骨ラーメン

No.7010は麺のスナオシ、麺’s味工房 豚骨ラーメン。税込59円で購入(@TRIAL)、税別だと55円。見切り放出品ではなく常時日本で買えるカップ麺としては最安値クラスだ。個装の袋麺が日本円換算10円台で買える人件費が安い新興国でも、カップ麺は最低40円程度はするものだし。スナオシ自身や流通・小売の利益、管理費諸々などを差し引くと製造原価は20円にも満たないのではないか?

誇らしげ気に「従来の麺’s味工房よりも 具材増量!!」という文字が躍っている。制約の厳しい製造原価を0.1円上げるだけでも大ごとだろうと思うが、どのようなマジックを使ったのだろう?(代わりに何かをケチったか?)

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No.7009 ヤマダイ ニュータッチ凄麺 新潟背脂醤油ラーメン

No.7009はヤマダイ、ニュータッチ凄麺 新潟背脂醤油ラーメン。No.6998で越後屋重兵衛を紹介した際、新潟には①燕背脂、②三条カレー、③長岡生姜醬油、④新潟あっさり醤油、⑤新潟濃厚味噌の五大ラーメンというものが存在するという話をしたが、今回の品は①の燕背脂に該当する。

なのでフタには「燕三条」系と記されているが、これは上越新幹線の駅名でもある。ちなみに駅の至近距離にある北陸自動車道のインター名は「三条燕」であり、当時燕市と三条市の確執でゴタゴタした末の、田中角栄による仲裁案だそうな。新幹線が開通する直前にこの辺りを巡ったことがあるが、近未来的な線路以外はな~んにもないところだった記憶がある。

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No.7008 Доширак / Doshirak (Россия / Russia) Ямми Говядина Вкус

No.7008はロシアのДоширак / Doshirak、Ямми Говядина Вкус / Yammi Beef Taste。牛肉味。

▲韓国ヤクルト(Paldo)がロシアへ輸出していた頃のドシラク
(1999年。2004年から現地生産)

元々Doshirakは韓国ヤクルト(現Paldo)がロシア市場向けに製造したカップ麺(ペヤングやきそば似の長方形容器を使う汁ありのラーメン)の名称。これが大ヒットして現地生産を行うために建てた会社がこの名を冠することとなった。Doshirakという名は韓国語で弁当(도시락)の意味がある。Яммиのアルファベット表記はYammiになっているが、語源はYummyかな?

▲調理方法「戦闘員を毛皮のコートに入れます」
極寒のロシアらしく納得してしまう?

今回の品も画像翻訳ソフトが大活躍。もうこれ無しではやっていけない。

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No.7007 サンポー食品 わかめラーメン

No.7007はサンポー食品、わかめラーメン。No.6997で紹介したごまづくし担々麺と同様に同社のサイトには製品情報が載っていない品。関東圏のスーパーであるヤオコーで購入したもので、ここの専売製品かもしれない。岩手県広田湾産のわかめを使っているのがコダワリの点(競合は輸入モノが多い)。

今ではわかめが大量に入ったカップ麺といえばエースコックという構図が確立しているが、私の知る限り初めてのわかめラーメンは1970年代終盤のイトメンで、続いて82年にペヤングのまるか食品、83年にエースコックが製品を発売した(他にももっとあると思う)。やはり地方のローカルメーカーでは全国的な流行を作り出すには力不足だったのかな。

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No.7006 マルちゃん 赤いきつねうどん 関西

No.7006は東洋水産、マルちゃん 赤いきつねうどん 関西。緑のきつねと同様赤いきつねでも北海道・東・関西・西の四種類が存在し、地域別に売り分けている。私のような関東圏在住者にとって東版以外の入手はなかなか難しい。No.6996では姉妹品の緑のたぬき関西版を紹介している。

赤いきつねや緑のたぬきが東西で味を分けていることは、確かな記録は無いが昭和の頃から知っており、いつか同時に食べ比べてみたいと思っていた。そして1998年に本i-ramen.netの前身となるサイトで比較試食記を公開。まだインターネット創世期であったにもかかわらず結構大きなな反響があったもの。当時は情報が何も無かったんだよ。更に北海道版や関西版に分岐したのは2000年以降のこと。

▲左の関西版と右の東版は写真の色が微妙に異なる
(お手柄大発見!現物を並べて初めて気付いた)

ちなみにフタのグラフィックは上の写真で左の関西版に「関西限定」と書かれている(及びJANコード部)だけでその他の部分は調理例写真を含め全く同じであr・・・と思ったが、二つを並べて見比べてみると、写真は僅かに異なっていることに気が付いた!写真そのものは同じ原版のようだが、トリミングが微妙~に違うことと色調が関西版は薄く、東版は濃くなっている。これは後述する味の印象とも合致する。(見返したら緑のたぬきでも同様の違いがあった)

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No.7005 日清食品 カップヌードル 旨辛豚骨

No.7005は日清食品、カップヌードル 旨辛豚骨。一年程前に発売され、私もすぐに食べたのだが状況が合わずに試食記を書かなかったので今回が初めての紹介となる。

過去にカップヌードルで「〇〇トンコツ(とんこつ、豚骨)」という名の製品は何度も出ているが、あまり長続きはしていない。だが今回の旨辛豚骨は二種類の味を掛け合わせえた「スーパー合体シリーズ」の素材としても選定されており、シーフードとかカレーのような定番シリーズとして本気で定着させようとしているのでは?と睨んでいる。別添のラー油付き。味の点で有利なのは判るが、カップヌードルだけには熱湯を注ぐだけ、というスタイルを守って欲しいなあと個人的に思う。

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No.7004 日清食品 カップヌードル 味噌

No.7004は日清食品、カップヌードル 味噌。最近出たこの外装の製品はウチで初めての紹介となる。1992年に初代のMISO味が出て、これはソウルの帝王ジェームス・ブラウンが「ミソッパ!ミソッパ!」と歌うCFが衝撃的であり、こんな大御所をどうやって出演まで漕ぎ着けたんだ?と他人事ながら気になったもの。

▲こんな大物を、よりによって和風テイストの食品CFに~
もしや本人は何の製品だか判ってなかったりして?

その後何度かカップヌードルの味噌味が出では消えていったらしいが私は詳細を把握していない(昔「香港風みそ」を食べたな)。あとこの流れとは別にミニカップ版が継続的に出ていた筈。今回の品は2019年4月に出たもので結構最近のものである。誰が誰に調べたかは知らないが、「おむすびに合うランキング第一位」だとのこと。

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No.7003 Rollton (Kazakhstan) Лапша Лагман с бараниной / Lagman Noodles with Lamb

No.7003はカザフスタンのMareven Food Tien-Shan、Rollton  Лапша Лагман с бараниной、羊のラグマン麺。ラグマンは中央アジアで食される麺のこと。キルギス在住のトロリーろばくん(様)から頂いた品。

▲一発で完璧な翻訳はできないが、
何度か繰り返せば大体の意味は判るようになる

本来Mareven Foodはロシアの会社で日清食品と提携関係にあり、そのカザフスタン事業所がMareven Food Tien-Shanである。説明文はタジキスタン・ウズベキスタン・キルギス・カザフスタン・トルクメニスタンの五か国語表記。昔ならば解読する気も起きないが、今は撮影した文字を簡単に翻訳することが出来る。いい時代になったなあ。

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No.7002 小山製麺 前沢牛らーめん 濃厚醤油味

No.7002は小山製麺、前沢牛らーめん 濃厚醤油味。同シリーズの白金豚らーめんをNo.6942で、秋刀魚らーめんをNo.6982で紹介している。作る際に湯切りが必要であり面倒だが、その手間を正当化するだけの良さがあると感じてどちらも高評価(★3.5)を付けた。原材料中の牛肉(スープ中に欠片が入っている)に前沢牛を100%使用しているそうだが、牛脂やビーフエキスには前沢牛を使っていない、との注意書きがある。

麺の製造は秋田の八郎めんで、スープは北海道の南華園によるもの。前二回はスープの製造が栃木の正田フーズであり、どのような基準で発注先を選定しているのか興味深いな。

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