No.7985は日清食品、日清のどん兵衛 天ぷらそば クラシック。「研究所で発見された50年前のレシピを再現!」との触れ込み。どん兵衛の天ぷらそばは1976年の発売。直接的なライバルであるマルちゃん緑のたぬきは1980年発売だが、それ以前には縦型カップのマルちゃん天ぷらそばを販売していた(1975年〜)。
(どん兵衛きつねうどんは1976年、赤いきつねは1978年)
1975〜80年は私が高校〜大学生の時期に当たり、即席麺は自らの生命線として貴重な存在だった。なのでどん兵衛・緑のたぬき・赤いたぬきの登場は記憶にある。当時はまだ食べた即席麺を記録する習慣がなく、残念ながら当時モノのフタは手元にない。今回の品を食べることで当時の記憶が蘇ってくるだろうか?
食べてみて、冷徹に現在品のどん兵衛天そば(東)と比べると、各パーツ共々随分とユルいというか締まりのない印象を受けた。但しそれが不快感につながるようなことはなく、あまり細かなことを気にしない食事ならば必要十分以上である。重厚な手応えを求められるとこの製品の選択自体が間違えのように思うけれど。
いくら当時の製品を食べた経験があるといっても、50年前の味や香りを鮮明に覚えている訳ではないし、ここは違う・そこは変だという指摘はできない。でもこのユルい雰囲気は1970年代後半のカップ麺、カップそばをちゃんと連想させてくれるし、私自身が二十歳になる前の不安定な心理状態や当時の生活・空気感を思い出して、少々ほろ苦い感覚に浸ってしまったよ。
当時のライバルであるマルちゃんの天ぷらそば(縦型カップ)も麺はフカフカでスープは混沌としながら妙にうま味やダシがよく出ており、今のウチならば雑味が強いと評するもの。マルちゃんは袋の天ぷらそばとの関連性を意識したのか具は小さな小えび天だったのに対し、日清どん兵衛は大きな衣の天ぷらを使い、それが大きな個性になっていた。大きな天ぷらを使う製品は他社にも存在したが、型が崩れにくいパンケーキみたいな不自然な食感だったのに対し、どん兵衛はふわっとした衣であり繊細かつ豪華な舌触りで、一歩先へ進んだと感じたもの。
この製品が今の時代の定番商品になるとは思えないが、年寄りは若き頃を思い出して食べ、若者は親世代の空気感を想像しながら食べるというのは、十分な意義があると思う。頭の体操が出来る素敵な体験型の製品だった。
| 国名 | 日本 |
| ジャンル | カップそば |
| EANコード | 4 902105 294208 |
| 会社名 | 日清食品 |
| 製品名 | 日清のどん兵衛 天ぷらそば クラシック |
| 謳い文句 | 当時はこれがうまかった(笑) 50th Anniversary |
| 調理方法 | 熱湯5分 |
| 質量 | 内容量81g/麺57g |
| 熱量 | 390kcal (1,638kJ) |
| たんぱく質 | 9.6g |
| 脂質 | 18.7g |
| 炭水化物 | 45.9g |
| Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量1.5+2.5g) |
| 付属品 | 粉末スープ(ねぎ入り)、かやく(天ぷら)。魚肉練り製品は混込済 |
| ノンフライ麺 | × |
| 湯切り | 不要 |
| 麺 | 麺は幅2mmの扁平断面で、表面には軽い摩擦と僅かなぬめりがあります。気泡感のある軽い麺質で、今のどん兵衛と比べるとかなり華奢な印象です。 |
| 汁・ソース | スープは僅かに透明感が残る茶色です。ダシは甘めで醤油の存在もありますが、ボディが弱いというか、どこか他人事のような間接的な印象で、直接ガツンと主張することはありません。辛い刺激もありません。 |
| 具・その他 | 具のかき揚げはふわっと拡散する感じで、強く主張はしませんが、有難味はあります。麺もスープも具も腰が引けていて、あまり強く訴えかけることのない穏やかな性格ですが、これも一つの個性だと思います。50年前の経験では、当時東洋水産の天ぷらそばの方がダシが強く、どん兵衛は天ぷらが華やかな印象でした。その後、どん兵衛はどんどん明確で強い性格へと方向性を転換していったように感じています。 |
| 総合評価 | ★★2 |
| 試食日 | 2026/08/11 |
| 賞味期限 | 2026/09/17 |
| 入手方法 | 2026/04/09 相鉄ローゼン |
| 税込購入価格 | 161 JPY |



