No.7453は台湾の臺灣菸酒(Taiwan Tobacco and Liquor)、台酒麵攤 酒燉排骨風味湯麵。製造は維力食品工業。今まで様々な同社の製品を紹介してきたが、今回の品は初のレトルト肉塊が付かないもの。従来通り料理酒は付いているが、片翼を失った鳥のようなものではないのか?
もちろんその分低価格になっており、レトルト肉塊付きの製品が50~55TWDぐらいの販売価格なのに対し、今回の品は25TWD(約116円)なので半額程度になっている。ということは、レトルトの肉塊が25TWDぐらいするのかな。なおこのレトルト肉塊無しお買い得シリーズを置いてある店舗は多くなく、まだ出たての品なのかも。
食べてみて、レトルト肉塊無しでも全く物足りなさを感じない、充実した味のスープである。今まで派手な肉の影に隠れてあまり目立たなかったスープが、遂にピンで檜舞台に立ったような印象であり、「おお、やるじゃないか!」と認識を新たにしたよ。
といっても従来からスープも十分に高く評価していたが、それはレトルトに含まれる煮汁の効果だとばかり思っていた。だが今回の品はそれが無く、単なる粉末スープと調味油と料理酒で、安いなりの味だろうと少々タカをくくっていた。
ところがどうだい!単体で舐めると結構キツい味の料理酒が、醤油や豚肉のうま味、漢方薬や薬膳っぽい香りと重合反応を励起*し、苦みや渋さが深淵なるコクへと置換されていくではないか!こいつは酸いも甘いも噛み分けた、大人の即席麺である。
*)あくまで比喩表現で、実際の化学反応や物理現象を意味するものではありません。筆者がヤケになったか、ハイになった状況下で筆が滑ったもの。今朝、動画撮影用のカメラが壊れちまったからなあ・・・
麺は幅2mm強の細い角断面。輪郭は明確で、表面は滑らか。推奨のゆで時間は記載されておらず二分半としたが、これでも柔らかめで軽い麺質であった。一本一本の自己主張は弱いが、束になって存在感を出す印象。
スープは漢方薬のような匂いがする。薄口醤油ベースのポーク味で、とてもまろやかな口当たり。蒸留酒の匂いが感じられる。苦みとか渋みのような、ちょっと引っ掛かるような味があり、これは欠点ではなく、むしろ深みや奥行き感を出していて心地良く感じる。日本の即席麺にはない味である。
具のクコの実は甘酸っぱさと歯応えで存在感がある。チンゲン菜やネギも入っている。
国名 | 台湾 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 710199 112793 |
会社名 | 臺灣菸酒TTL |
製品名 | 台酒麵攤 酒燉排骨風味湯麵 (製造は維力食品工業) |
謳い文句 | 内附薬膳料理酒 |
調理方法 | 丼お湯入れ3分/ゆで(時間指定なし) |
質量 | 内容量95g |
熱量 | 420.0kcal (1758kJ) |
Na | 1.678g |
付属品 | 粉末スープ(青梗菜・クコの実・ネギ入り)、料理酒、調味油 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 2mmの細い角断面、輪郭は明確で表面は滑らか、自己主張は弱く束になり存在を出す |
汁・ソース | 薬膳の香り、薄口醤油のポーク味、酒の効果で苦味があるが、深みを出して心地良い |
具・その他 | 甘酸っぱいクコの実はアクセントになる、レトルトの具無しでもスープの存在感が大 |
総合評価 | ★★★☆3.5 |
試食日 | 2024/02/12 |
賞味期限 | 2024/02/23 |
入手方法 | 2023/11/01 勝立生活百貨 |
税込購入価格 | 25 TWD (≒116 JPY) |