No.7408は台湾の味丹企業、味味一品 原汁珍味爌肉麵。日本語にすると「本格的で美味しい豚角煮麺」という感じかな。味味一品シリーズは今までにカップ版を六種類紹介してきたが、袋版は今回の品が初めての試食となる。
味味一品は台湾固有種といえるレトルトの肉塊が付属する高級品。レトルト具が付く即席麺は日本や他国でも偶に見受けられるが、決して定着はせず一過性の製品なのが殆ど。だが台湾は1983年に統一企業が「滿漢大餐」でこの形態を採用し好評を得て、以降他社も同様の製品を発売し、市場の一角を安定して占めているところに独自性がある。具が立派な割には麺が素っ気ないのもこの形態の製品に共通する面白い特徴。
食べてみて、やはり大きな肉塊がゴロゴロ入っているのは特別な製品である、という印象を強くもたらす。一番大きな肉を測ったら4x3x2cmぐらいあった。2cm厚の肉なんて滅多に食べることがないからなあ。個人的な好き嫌いはあるかもしれないが、適度に脂身とコラーゲン質の部分が含まれるのも嬉しいところ。
レトルト具には煮汁もたっぷり含まれており、これが粉末スープの安っぽさを吹き飛ばしてくれる。寸胴鍋で豚肉をじっくりコトコト煮込んだ汁をおたまですくい入れてスープを溶いたような、ライブ感覚に溢れる味が好印象。
だが麺は安いカップ麺みたいな食感。作り方の説明では麺を鍋でゆでる方式の他、丼お湯入れのチキンラーメン方式も可としてあり、今回はベストな状態で試食したかったので鍋でゆでて作ったのにこの有様。丼お湯入れ方式で作ったらもっと脆い食感だっただろう。
日本人にとってはこのアンバランスさが面白い。我彼の国でどこに製品開発の力点を置くかの違いでもあるのだろう。
麺は幅3mmの薄い扁平で、縮れは強く、輪郭は明確。粘りや弾力感は控えめで、麺の外側と内側が同じような硬さで、歯応えは単調。脆さや頼りなさは感じず、製品をしっかりと支える感じ。丼お湯入れ方式でも作れるが、より一層安っぽくなると思う。
スープは濁り感がある淡い色で、レトルト具の煮汁と相まって臨場感のある豚のダシが出ている。うま味は強すぎるぐらい。醤油の濃度は薄めで、辛い刺激はない。日本の即席麺にはない、中華風の香辛料の匂いがする。
具の豚肉は量が多く、大きいものは長辺が4cm程ある。柔らかく歯応えもリアルで、とても有難味がある。もやしも入っている。
国名 | 台湾 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 710110 226578 |
会社名 | 味丹企業 |
製品名 | 味味一品 原汁珍味爌肉麵 |
謳い文句 | |
調理方法 | 丼お湯入れ3分/ゆで3分 |
質量 | 内容量190g |
熱量 | 554kcal (2319kJ) |
Na | 2.092g |
付属品 | 粉末スープ(もやし・ねぎ入り)、レトルト具(豚肉)、調味油 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 幅3mmの薄い扁平断面、縮れは強く輪郭が明確、粘りや弾力感は弱め、歯応えは単調 |
汁・ソース | 濁った淡色、臨場感がある豚エキス、中華風の強い旨味、醤油は薄め、辛い刺激なし |
具・その他 | 大きく柔らかな肉塊は有難味が大、煮汁も味に貢献する、適度な脂身とコラーゲン質 |
総合評価 | ★★★3 |
試食日 | 2023/12/05 |
賞味期限 | 2024/01/11 |
入手方法 | 2023/10/31 小北百貨 (Taiwan) |
税込購入価格 | 44 TWD (≒205 JPY) |