No.7601は中国の康師傅、紅焼牛肉面。康師傅は中国における即席麺シェアNo.1であり、それは世界のNo.1をも意味する。この康師傅の看板製品が紅焼牛肉面である。台湾人が中国で立ち上げた会社が急成長し、台湾でも味全食品の一ブランドとして康師傅の即席麺が作られたが、2014年に致命的な品質問題が起き撤退。今は中国生産品のみとなっている。
▲昔の康師傅、紅焼牛肉面(1996年)
この頃の康先生(師傅)は料理が下手だった
ウチが1996年に初めて康師傅(中国)の紅焼牛肉面を食べた際は麺もスープも荒々しくて粗野な印象を受けたもの。のちに台湾の同名製品を食べ、こちらは洗練されていて驚いた。だが中国版康師傅も品質改良に努め、2010年頃にはさほどヘンじゃない程度のレベルに改善されていた。
食べてみて、昔の粗野な印象はすっかり影を消し、あっさりした牛肉風味の醤油ラーメンという印象。あの康師傅の紅焼牛肉面が随分と上品になったものだなあという驚きを禁じ得ないとともに、常識的すぎて一抹の寂しさを感じてしまったよ。一般的にはこれを進化と呼ぶのであろうけど。
質的な部分では国際水準に達していると思うが、好き嫌いで言うとのっぺりした麺や刺激や香りの出し方でどことなく大陸的な大雑把さが残り、日本人の嗜好にはちょっと合わないかな、とも思う。たぶん世界一(※)の量産即席麺を試してみるのは良い体験だが、過大な期待は禁物。
※康師傅の即席麺は海外生産をせず輸出も少なく国内消費が殆どであり、知名度という点では世界中に生産拠点を持ちイスラム圏にも浸透しているインドネシア発祥のIndomieの方が上だと思う。
麺は2mmの細めで、かつ柔らかめ。重量感は少ない。でも粘りと弾力感が強いので脆さは感じず、しぶとく伸びるような食感。のっぺりとした舌触りで、小麦粉以外の澱粉添加を感じる。歯応えを楽しむような麺ではない。
スープは濁りのある茶色で、唐辛子と胡椒の刺激、僅かな酸味がある。醤油ベースであっさりした牛肉のうま味が出ており、意外に洗練されている。というのは、十年二十年前はもっと乱暴で荒々しい味だったのが、とても大人しくなっていた。
かやくは豊富で、野菜類の他に卵や大豆蛋白質が入っている。牛肉もあるそうだが発見できなかった。
国名 | 中国 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 6 920698 460068 |
会社名 | 康師傅 |
製品名 | 紅焼牛肉面 |
謳い文句 | |
調理方法 | 調理方法記載なし |
質量 | 内容量105g/麺85g |
熱量 | 515kcal(2,158kJ) |
Na | 2.39g |
付属品 | 粉末スープ、かやく(キャベツ・人参・卵・牛肉・大豆蛋白質・ねぎ)、調味油 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 2mm幅で重量感に欠ける、柔らかめだが粘りがあり脆さはない、のっぺりした舌触り |
汁・ソース | 濁った茶色、唐辛子と胡椒の刺激、醤油基調でアッサリした牛肉の匂い、僅かな酸味 |
具・その他 | かやくは豊富、二十年前の同製品は粗雑だったが、今では洗練されて大人しくなった |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2024/09/27 |
賞味期限 | 2025/01/06 |
入手方法 | 2024/09/05 Amn様よりいただく |
税込購入価格 |