No.7613はインドネシアのIndofood、Supermi Mi Instan Rasa Ayam Bawang。汁ありのチキン玉ねぎ味ラーメン。
Indomie・Sarimiに続きSupermi、チキン玉ねぎ味のIndomie社同門対決は今回が最後。この中で日本企業の支援を受け最も早く発売されたのはSupermi(1968年、Indomieは1972年、Sarimiは1982年)。インドネシア即席麺の元祖だね。元来異なる会社で作られた三製品は1994年に全てIndofood社の傘下となる、以後30年が経ち、様々な部分を共通化して原価低減したであろうことは容易に想像できる。
食べてみて、穏やかなチキン味塩ラーメンという印象で、やはり先に紹介したIndomie、Sarimiとよく似ている。もちろん細かな部分での差異はあるのだが、敢えてどれを選ぶという動機にはなりにくい。もちろんこれは私が異国人で、インドネシア人もしくは同国料理に詳しい人なら大きな違いを見出すのかもしれないが。
今回のSarimiについては前二者と比べ麺のボリューム感が少なくなったような気がした。またスープは色が濃くなり、曖昧さが吹っ切れて軽快さが強調されている。とはいえ基調となる麺質やうま味香りの出し方、結構強烈なチリパウダー等は共通しており、製品全体としてはさほど大きな違いになっていないのだ。
かつては違う会社で作られていたこれら三製品なのに♪どうしてそんなに似てるのか?発売当初は企画も開発も生産も何の関連がなく独立していたのだから、中身も全然違っていた筈である。
各製品が誕生した1968~1982年頃はまだ広いインドネシア国内の流通網が整備されておらず、それぞれの即席麺には強い地域性があったのだろうと思う(かつての日本もそうだった)。なのである地域の人は子供の頃からSupermiだけを食べて育ったのに、会社都合で「今日でSupermiは無くなります、これからはIndomieをよろしく!」となったらIndofood社Indomieに怒りや恨みの矛先が向かうのは明白なのでブランドを存続させた、と想像する。
とはいえ企業が利潤を追求するためには原価低減が要で、そのための最強の手段がスケールメリットを活かすこと。Indomie傘下に入ったならば全く違う製品を作り続けるよりも各ブランド製品の基幹部分を共通化して素材を大量発注。目に見えるパッケージと広報、そして小手先の味の変更だけで作り分けているというのが現状だろう(自動車みたいだね、セドリックとグロリアとか)。
今回の試食で各製品の中身を精査したところ共通部分が多く、同じ規格の設備を使って生産されていることが推測できる。そして粉末スープ以外の調味油とチリパウダーは同じ素材だな、と思った。
麺は幅2mm強の角断面。前回のサリミや前々回のインドゥミーより心持ち細く、ボリューム感が減ったように感じる。でも歯応えは鈍めで、違和感を持つようなところもなく、基本的な性格は他のブランドのラサアヤムバワンと同一である。
スープは少し橙色がかった淡い色で濁りがある。前回のサリミよりも少しスッキリしている印象で、力強さとキビキビ感が出ている。一方で前々回のインドゥミーと比べるとやや軽めの印象を持った。とはいえこの三者の違いはそう大きくはない。鶏肉や玉ねぎの香りもほぼ一緒。相変わらずチリパウダーは全部入れるとかなり辛いので、刺激に弱い人は注意が必要。
国名 | インドネシア |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 0 89686 01428 0 (UPC) |
会社名 | Indofood |
製品名 | Supermi Mi Instan Rasa Ayam Bawang |
謳い文句 | Onion Chicken Flavour |
調理方法 | ゆで3分 |
質量 | 内容量75g |
熱量 | 340kcal(1,424kJ) |
Na | 1.03g |
付属品 | 粉末スープ、調味油、チリパウダー |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 2mm強の角断面、歯応えは鈍め、インドゥミーやサリミより量感が少ないが似た質感 |
汁・ソース | 濁った薄い橙色、鶏肉と玉葱の香り、少しコッテリした南国風の塩味、強烈な唐辛子 |
具・その他 | サリミよりキビキビ感があり、インドゥミーより軽い印象だが製品全体では大差ない |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2024/10/17 |
賞味期限 | 2024/12/29 |
入手方法 | 2024/07/05 Grand Lucky (Indonesia) |
税込購入価格 | 3,200 IDR (≒33 JPY) |