No.7456は台湾の統一企業、大補帖 當歸鴨風味細麵。12年ぶりの試食である。昔は袋版もあったが、現在同社のサイトや台湾のネット通販業者を調べたところカップ版しかない様子。當歸は日本の漢字だと当帰と書く多年草。根を乾燥させて主に婦人病に効く漢方薬として用い、台湾の即席麺では各社から「當歸」を売りとする薬膳製品がいくつも出ている。
▲昔の大補帖 當歸鴨風味細麵(2012年)
で、この製品には料理酒が付いている。即席麺に酒を付けるのは今まで臺灣菸酒TTLの製品をいろいろ紹介してきたが、この大補帖ではそれよりもずっと前からやっていた。薬膳製品に酒が付いているというのは、酒も薬の一種であるという意味なのだろう。(ホントかな?)
食べてみて、麺もスープも明確な個性がある。少し漢方薬臭さがあるので常食にするには難があるが、たまに食べたくなるような魅力を持っている。価格は31TWD(約144円)とそれほど高いものではないが、幾多の製品から敢えて選ぶだけの価値がある。
主な薬効は婦人病に対してであり、男が食べてもあまり直接的な改善効果はないだろうが、薬臭さがブラシーボ効果を誘発して、何だか体調が良くなったような気分になる、かもしれない。
麺は1.5mmの細い角断面で、そうめんのような舌触りだが、若干の縮れがある。また揚げ麺なので気泡感があり、コシも弱くて軽い食感。結構量は多く、時間による伸びもあるので、なるべく素早く食べるのが良いだろう。
スープはまろかやかで甘めの醤油味だが、薬膳っぽい当帰の匂いと生姜の香り、料理酒が相まって、浮ついた味ではない。若干の苦みも感じる。この手の製品でありがちなとろみはない。うま味は強く、辛い刺激はない。鴨の香料が出ており、ポークっぽい味もする。料理酒を単体で舐めると鋭い味がするが、食べる時はまろやかになり、味の複雑さが増す効果がある。
1cm角の鴨肉チップは硬く、香りも弱いのであまり有難味を感じない。キャベツは多い。甘酸っぱいクコの実はアクセントになる。
国名 | 台湾 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 4 710088 412126 |
会社名 | 統一企業 |
製品名 | 大補帖 當歸鴨風味細麵 |
謳い文句 | |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | 内容量102g |
熱量 | 486.7kcal (1955kJ) |
Na | 1.979g |
付属品 | 粉末スープ(キャベツ・鴨肉・クコの実・生姜入り)、調味油、料理酒 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 幅1.5mmの細い角断面、そうめんを揚げたみたい、気泡感があり軽い食感、量は多い |
汁・ソース | まろやかで甘めの醤油味、薬膳っぽい当帰の苦味と香り、酒が深みを出す、辛くない |
具・その他 | 1cm角の鴨肉片は硬い、クコの実が効果的、安価だが個性が明確で、選ぶ理由がある |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2024/02/17 |
賞味期限 | 2024/03/16 |
入手方法 | 2023/11/02 小北百貨 (Taiwan) |
税込購入価格 | 31 TWD (≒144 JPY) |