No.7431は台湾の統一企業、統一麵 小時光麵館 花椒擔擔風味湯麵。擔擔は日本の漢字で担担のこと。台湾では珍しいノンフライのカップ麺で、小袋が五包も付属するゴージャスな製品。
台湾では以前から各社ともノンフライの即席麺を持っているが、あまり目立たない小規模生産品ばかりだった(特にカップは)。しかし今回訪台して統一がこの小時光麵館と高級品の滿漢大餐でノンフライ攻勢を仕掛けてきたのを目の当たりにして、こいつは結構本気だ!と理解した。ノンフライ麺の製造設備は揚げ麺とは乾燥工程が異なり多額の設備投資が必要だが、大企業が製品に付加価値を付けて低価格競争から抜け出すには、これが必然の選択なのだろうと思う。
食べてみて、麺はノンフライらしさを極力隠蔽した印象で意外。あるはずのない気泡感すらあるような気がして、これって本当にノンフライだっけ?と一瞬混乱した。確かに油臭さは皆無でスッキリした口当りである。
現在の日本のノンフライ即席麺のように緻密な重量感とか多加水といったリアリティ重視の方向へは向かわず、むしろ揚げ麺の延長線上のちょっと先辺りを狙っているように感じた。これはまだ台湾ではノンフライが一般的ではなく、揚げ麺からのスムーズな移行を狙ってのことであり、まだ試行錯誤中という感じである。あと日本ほど生麺に対する憧れやコダワリが無いのかもしれない。
また台湾の即席麺で「擔擔(担担)」を標榜するのは珍しいが、日本の担々味即席麺と比べると装飾が少なくアッサリしていて、少々物足りないぐらい。これは担々麺が日本で独自に発展して、本場中国とはまるで別物になってしまった側面もありそうだ。
麺は幅3mmの強い扁平形状で白い。輪郭はやや曖昧で、まるで気泡感があるような軽い食感。今まで台湾では見なかったノンフライのカップ麺だが、揚げ麺との差をなるべく感じさせないようにしている印象。もちろん油臭さは無い。
スープはポーク味がベースで豆板醤など中華風味噌が効いた担々味。日本の担々麺と比べてうま味や脂っ気、濃厚さが控えめで、サッパリした印象。スープ自体はピリ辛だが、不用意に小指の先ぐらいある大きな唐辛子の欠片を口に含むと、激しい辛さで箸を持つ手が完全停止する。花椒の刺激もあり、キレの良い味である。
具はキャベツが大量に入っている。砕いたピーナッツは歯応えが明快だが、香ばしさは意外に地味。
国名 | 台湾 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 4 710088 832289 |
会社名 | 統一企業 |
製品名 | 統一麵 小時光麵館 花椒擔擔風味湯麵 |
謳い文句 | 非油炸麺 熱水沖泡4分鐘半 内附乾辣椒&花生角 |
調理方法 | 熱湯4.5分 |
質量 | 内容量110g |
熱量 | 466kcal (1951kJ) |
Na | 2.266g |
付属品 | 粉末スープ、かやく(キャベツ)、調味油、唐辛子、ピーナッツ |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 不要 |
麺 | 幅3mmの扁平、輪郭はやや曖昧、ノンフライらしさに欠け気泡感があるような食感 |
汁・ソース | 豚ベースで中華風味噌の香りの担々麺、旨味や脂分は弱くスッキリ、唐辛子が激辛 |
具・その他 | 落花生は歯応え明快だが香りは弱い、台湾ノンフライカップ麺は揚げ麺風の仕上り |
総合評価 | ★★★3 |
試食日 | 2024/01/11 |
賞味期限 | 2024/02/03 |
入手方法 | 2023/11/02 家楽福超市 (Taiwan) |
税込購入価格 | 59 TWD (≒274 JPY) |