No.6406はヱスビー食品、ホンコンやきそば。1964年2月に発売された、もう55歳になるご長寿製品。メーカー曰く焼そばの美味しい都市香港を名前に冠してイメージ付けを行ったとのこと。
発売当初に立川談志(当時は柳家こゑん)がチャイナ服を着て「ホンコンやきそばはホンコンにうまいよ」と語るTVCMで一躍全国的な人気商品となる。しかし競合商品が増えて売り上げに地域差が出てきたため、現在では北海道と宮城県・大分県の一部に限定して販売を続けている。発売当初はパッケージデザインが違うものだったが、1968年頃から現在の中華コック長がフライパンを持つイラストになった。
この製品はi-ramen.netでも何度となく試食をしてきているのだが、麺に味付けがされておりソースの小袋が無いシンプルな構成なのに、意外と作るのが難しいという製品だという印象を持っている。過去の試食記でも総合評価が1.5~3点とバラつきが多い。
その訳は水の量と火加減と炒める時間にシビアで、水が少ないとバサバサした食感で飼料的な香りが目立ってしまい、多いとブヨブヨしただらしない食感になる。うまく決まるとしなやかでかつエッジの立った舌触りになるんだけどね。
食べてみて、若干水の量が少ないのと焼きすぎちゃったかなあ、もう少し潤いを感じられるように作りたかった(言い訳じゃあないけど動画の撮影をしながら作るのって結構慌ただしくてシンドイのよ)。その一方で現状でも麺同士がペタペタとひっ付き合って箸ですくい上げると大きな塊となって持ち上がってしまい食べにくい一面もある。
嗚呼まだ私はホンコンやきそばの潜在能力を存分に引き出すだけの能力に欠けているなあ・・・というふうに商品のせいではなく自分の技量の未熟さだと思わせてしまうのがご長寿製品の貫禄でもある。
ソースは若干の酸味があり、アッサリ・スッキリした舌触り。和風っぽいというか魚臭いうま味がある。深みのある、という程ではないが、習慣性がありそうな味だ。さすがはスパイスのヱスビー食品、香辛料は派手ではないがツボを得ている感じでチリチリした刺激もある。アオサとゴマのふりかけは少ないが効果的。具を入れず素のままで食べてもさほど物足りなさは感じない。
今回の出来は私の中では80点ぐらいか。ホンコンには作り方次第でもっと美味しくなる潜在能力がある筈だと思う。本来なら五個パック品を買い込んで日々試行錯誤し、各人がベストな製作条件を確立するのが望ましい。
なおパッケージの造り方説明には「野菜、肉、貝類、えび、かに等をバターか油で軽く炒めてそえますと、、、」とあるので具を入れる際は麺と一緒には炒めない方が良さそうだ。炒める条件にシビアな製品なので、そうだろうなあと納得する。
また今回の製品のYouTube動画に、少し油を入れて炒めると焦げ付きのリスクを軽減できるが、入れすぎると風味が悪くなる諸刃の剣だとのコメントを頂いた。参考にして下さい。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋焼そば |
EANコード | 4 901002 014407 |
会社名 | ヱスビー食品 |
製品名 | ホンコンやきそば |
謳い文句 | 香りと彩りのふりかけ付き 香りと味自慢 |
調理方法 | 水気がなくなるまで炒める |
質量 | Net85/麺84g |
熱量 | 401kcal (1679kJ) |
Na | 0.935g |
付属品 | ふりかけ(ごま・あおさ) |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | ○ |
麺 | 中太で重量感がある、水の量や炒め時間にシビア、麺同士がペタペタひっつきやすい |
汁・ソース | 少し酸味がありスッキリした口当たり、和風っぽい旨味、香辛料は値段の割にリッチ |
具・その他 | 適度な刺激がありふりかけも効果的で具なしでも飽きない、たまに食べたくなる製品 |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2019/02/03 |
賞味期限 | 2019/03/19 |
入手方法 | 2018/10/25 イオン |
税込購入価格 | 84 JPY |