No.6371は藤原製麺、鍋ラーメン 醤油。アルミホイル成型鍋に入った即席麺。この形態は生タイプ麺ならばうどんや蕎麦で一般的に普及しているが、乾麺では最近全く見掛けることがなかったもの。カップ麺なのか袋麺なのかは微妙だが、加熱調理が必要という点で袋麺のジャンルに分類する。
この形態は1975年9月にヤマダイが出した「ニュータッチなべラーメン」が先駆者で、翌年にエースコックが「鍋焼ラーメンなべっ子」の醤油およびみそ味を出して追従するも、強い支持を得られなかったのか短期間で姿を消した。
少し時間が飛んで2003年頃にトーインフーズが「鍋焼中華そば」を出し、2004~2006年頃に今はなき十勝新津製麺(後のとかち麺工房)が数種類の製品を出したのだがやはり続かなかった。(他にも私の知らない実施例があるのかもしれない)
なのでかれこれ十年以上ぶりにアルミホイル鍋の即席乾麺を試食したのだが、今回の製品はIH調理器対応になっているのが今っぽく、台所ではなく普通のテーブルの上で作れるのは今までにない価値を生み出すかもしれない。なお今回の試食は撮影機材の都合でいつも通り台所で調理した。
食べてみて、ラーメンとしての基本部分は藤原製麺の袋麺の既存路線に沿うものであり、安心感のある品質を持っている。ただ、薄いアルミホイルによる鍋で加熱するためか麺が(どちらかといえば悪い意味で)軽く、小麦粉の香りも弱いように思えた。
スープは(これはアルミホイル鍋とは関係ないと思うが)醤油濃度が薄目でその分ダシが強調されるもの。このため麺もスープも藤原製麺としてはちょっと物足りなさを感じた。一方、藤原製麺の製品としては極めて珍しくワカメとネギの具が入っており、香りが普段とはちょっと違う印象を受けた。
食べる際はアルミホイル鍋を丼代りとして使うのだが、アルミは熱伝導率が高く、調理直後は鍋が熱くて容器を触りにくい。左右に耳のような取っ手の部分があるのだが、うっかりしてスープの入っている部分の外側に触れるとビクッとするよ。
その反面スープが冷めるのも早い早い、今の季節だとあっという間に温くなり美味しい領域を外れてしまう。この製品は食べ始めたらわき目も振らず一心不乱に急いで食べ切るべきだろう。
そこで!台所ではなく普通の机の上にIH調理器を置いて、食べながらも弱く加熱し続けることで、すぐ冷めてしまうことへの対策が出来るのではないだろうか!このやり方が効果的であるのならば、アルミホイル鍋は即席麺に新しい価値をもたらすポテンシャルを秘めた形態なのかもしれない。
ちなみに今回の品の税込購入価格97円というのはズバ抜けた特売に遭遇したからであり、通常は160円近辺で販売されている様子。
あとそれから、今年もよろしくお願いします。
国名 | 日本 |
ジャンル | アルミ鍋ラーメン |
EANコード | 4 976651 083470 |
会社名 | 藤原製麺 |
製品名 | 鍋ラーメン 醤油 |
謳い文句 | わかめ・ネギ付 北海道産小麦粉使用 熟成乾燥めん |
調理方法 | ゆで4.5分 |
質量 | Net113/麺70g |
熱量 | 309kcal (1294kJ) |
Na(麺具+汁) | 〜g(食塩相当量2.9+5.8g) |
付属品 | 液体スープ、かやく(わかめ・ネギ) |
ノンフライ麺 | ○ |
汁なし麺 | × |
麺 | 細めで柔らかめだが適度な歯応えとコシがある、通常の藤原製麺より軽く香りが弱い |
汁・ソース | 醤油濃度が薄めでダシが強い、ピリッとする胡椒の刺激、すぐスープが冷えてしまう |
具・その他 | 藤原製麺だが珍しく具付き、机上でIHで温めながら食べれば温度低下の対策になる? |
総合評価 | ★★★3 |
試食日 | 2018/12/16 |
賞味期限 | 2019/03/18 |
入手方法 | 2018/10/27 イオン |
税込購入価格 | 97 JPY |