No.6342は中国の日清食品、日清拉王 九州黒蒜油豚骨風味。今まで中国版のラ王は三回紹介しており、それらは日本と同じ八角形で大柄のカップを用いたもの。カップだけでなく麺・スープ・具といった中身にもかなりの金が掛かっていそうだなあと思って試食した記憶がある。
しかし今回試食した拉王はタテ形カップになって容量は減り、見た目にもずいぶん貧相になってしまった。また従来はコテコテの中華風な味付けだったのが、浮世絵風のパッケージと九州の豚骨。要は全くの別物になってしまったように思われる。売れなかったなら仕方がないけど、せっかく高級ブランドとして立ち上げたのに、いいのかこれで?
まあ考えてみれば日本のラ王も八角形の堂々としたカップの他に「タテカップ やさいタンメン」という製品ラインもあるから中国版ラ王も多角化を図ろうとしているのかな?と思って中国日清のWebサイトを調べてみたら、八角形の拉王はもう製品情報が載っておらず終売になった模様。そして現行のタテ型拉王は三種類あるのだが、全て豚骨系の味で統一されていた。
食べてみて、昔の中国版拉王は麺もスープも重厚というか重苦しい感じが付きまとい、日本人にはあまり合わない味だなあと思っていたのに対して今回の品は軽くて薄い。知らずに食べたら日本のあまり高価格ではないカップ麺だと思ってしまうだろう。
麺は細くて撚れたような縮れのあるノンフライ。痩せた感じで噛み応えがネチャッとした印象で爽快感に欠ける。あんましノンフライっぽくない食感。豚骨スープはとてもアッサリしていて味も薄め。昔の拉王を含め中国の即席麺は濃い味、塩辛くて強い味の傾向が強いのだが、これは日本のアッサリ豚骨味という風情。具は薄い肉片とふわふわ卵、キクラゲ等。
これじゃ大多数の中国人にとっては物足りなさで違和感アリアリになってしまう味ではないかと考える。また、日本人が日本のラ王の関連商品だと思って購入すると、こちらもちょっとガッカリするかもしれない。個別のカップ麺として評価するならそれほど悪くはないのだが、拉王(ラ王)という名にはちょっとそぐわない内容だと感じた。王様にはそれなりの貫禄が必要だよ。
国名 | 中国 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 6 958965 570011 |
会社名 | 日清食品(中国) |
製品名 | 日清拉王 九州黒蒜油豚骨風味 |
謳い文句 | 非油炸 くろまーゆとんこつ |
調理方法 | 熱湯4分 |
質量 | Net80/麺50g |
熱量 | 312kcal (1307kJ) |
Na | 1.936g |
付属品 | 調味油、フォーク。粉末スープ、かやく(鶏豚肉チップ・卵・キクラゲ・ネギ・白胡麻)は混込済 |
ノンフライ麺 | ○ |
汁なし麺 | × |
麺 | 細い角断面、捻れたような縮れ、ネチャッとした鈍い歯応え、ノンフライらしくない |
汁・ソース | 中国製品らしくないあっさりした薄味、僅かに重たい醤油の味、日本の豚骨味みたい |
具・その他 | 辛い刺激無し、薄いチップ状の肉、硬めのキクラゲ、拉王と呼ぶには貫禄に欠けるな |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2018/11/10 |
賞味期限 | 2018/11/11 |
入手方法 | 2018/10/16 Kihara特派員様よりいただく |
税込購入価格 |