No.6492は台湾の味王(アルファベット圏ではVe Wongと名乗る)、Rika Wo-Mien 力加麵。パナマ市場向けの製品である。最初この製品を手にした際、裏面にProducto de Taiwanと書かれていたから台湾製であることは判ったが、台湾のどの会社が作ったのか皆目見当が付かなくて途方に暮れてしまった。家に帰ってからバーコード数字の国籍・業者項(4 710008)をウチのデータベースで照合したところ味王製であることが判明した。
しかし、パナマというさほど即席麺が盛んではない場所に向けて専用の製品を用意するというのが興味深い。もっともパッケージは三~四十年前から時が止まったようなデザインなのだが。
それにしてもこのパッケージは味わい深い。手描きの「Rika」と「力加麺」の文字、その両脇の緑色帯に配されたヤル気の無さそうな丼と野菜の絵、繁体漢字の「營養豐富」文字、色褪せており版ズレもしている美味しくなさそうな調理例写真、裏面の作り方説明の素朴なイラスト・・・このようなコンピュータとは無縁っぽい見てくれのものが今でも現役製品として残っているという意味で素晴らしい。絶滅危惧種として是非デザインの保護をして欲しいと思うぐらいだ。
食べてみて、パッケージの見た目と食べた印象が一致する古風な牛肉味の即席麺。ズバリ言ってしまうと味王が台湾で販売する「原汁牛肉湯麺」(最近ではNo.5484で試食)がベースとなっている(またはそのものかもしれない)と断定する。
麺は細めの扁平角断面で輪郭が明快、柔らかめだが粘りがありしっとりとした舌触り。茹で時間には敏感な方かもしれない。古風な揚げ物の香ばしさが漂ってきて、気分は昭和時代だね。今回は麺を鍋で茹でて作ったけれど、丼お湯入れ方式も可としており、こちらの方がより昔っぽさが強調されるだろうと思う。
スープは濁り感がある醤油ベースの牛肉風味。うま味は人工的でとても強く、辛い刺激は無い。中華っぽい香りがする。調味油は結構存在感があり唇がギトギトした感じになるが、決して重厚とか濃厚という味ではない。
正直に言うならば積極的に味で選ぶようなも製品ではないけれども、このようなパッケージが今でも現役で作られているということに深い感銘を受けた。
国名 | 台湾 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 710008 211792 |
会社名 | 味王(Ve Wong) |
製品名 | Rika Wo-Mien 力加麵(パナマ市場向け) |
謳い文句 | 營養豐富 味美無比 |
調理方法 | ゆで3分/丼お湯入れ5分 |
質量 | Net85g |
熱量 | (N/A) |
Na | (N/A) |
付属品 | 粉末スープ、調味油 |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | 細めの扁平断面、輪郭は明快、柔らかめだが粘りがありしなやか、揚げ物の香ばしさ |
汁・ソース | 薄い醤油ベースの牛肉味、中華風の香り、うま味は人工的で強い、辛い刺激はない |
具・その他 | 脂っぽいが重厚さは無い、中身はNo5484味王の原汁牛肉湯麺とほぼ同一だと思われる |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2019/09/02 |
賞味期限 | 2019/09/04 |
入手方法 | 2019/06/18 Cristobal(Panama) |
税込購入価格 | 0.65 USD (≒70 JPY) |