No.6340は英国のUnilever、Pot Noodle Beef & Tomato Flavour。ウチでは散々Pot Noodleは美味しくないと文句を垂れつつも、実はネタとしてとても貴重な、愛すべき存在なのだ。
新興国の即席麺が美味しくないのを揶揄するのはちょっと躊躇するけれど、文化・産業の先進国であり大英帝国と呼ばれ尊敬され紳士の国であるところの食べ物がこうであるのを茶化しても全然後ろめたさが無い。優等生がポカミスをするような、臥竜点睛を欠くというか、耳なし芳一の耳の部分のような、なんとも愉快ではないか。
今回の品は知人がシンガポールで購入したものをいただいたものである。えっ?Pot Noodleって輸出もしているの?そして購入価格が8.4 SGD、700円弱!こんなんで需要があるのか?
シンガポールのカップ麺事情といえば、国産のKOKAやMyojo、Nissinなどが1.0(現在82.6円)~1.5 SGD程度で買えるし、マレーシアやインドネシアからの輸入品も同じ程度の価格、スーパーのプライベートブランドだと1.0 SGDを切る程度。なのでこのシンガポールにおけるPot Noodleがいかにプレミアムブランド(笑)というか暴利、あこぎな商売であるかが伺える。
とはいえ2015年にシンガポールへ買い出しに行った時はかなり執拗にあちこちのスーパー等を周ったのにPot Noodleを見掛けることは一度も無かったから、認知度はさほど高くなくどマイナーな製品なのであろう。まあ向こうのモノ好き用ということか?
食べてみて、太くて短い扁平麺は縮れが強く、湯戻りは悪く四分戻しでも硬くところどころ芯が残る。細いスティック状のサツマイモを素揚げしたものをお湯につけて戻したような食感でもある。ただある程度時間が経過するとコシが無くなりボソボソした食感になる。よく言えば日本のカップうどんを湯戻し二分ほどで食べたような感じかな。
スープは澱粉質のどろどろ・ごもごも感があり鈍重な舌触り。如何にも粉末っぽいトマトの香りと甘酸っぱさ。牛肉の香りはあまりせず、辛い刺激もなくピリッとしない。製作に致命的な大失敗を犯してしまったビーフシチューのようでもある。
具のグリーンピースだけは妙にたくさん入っており、鮮やかな緑の彩りが眼を癒してくれる(?)。あとは干からびたような乾燥トマトの切れ端が入っていた。
ネタとしては間違えなく第一級の製品である。しかしこれを8.4 SGD(700円弱)を出して買うシンガポールの人ってどういう趣味・嗜好を持っているのだろうか、一度顔を拝んでみたい。
国名 | 英国 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 5 000118 203497 |
会社名 | Unilever |
製品名 | Pot Noodle Beef & Tomato Flavour |
謳い文句 | No Artificial Colours OR Preservatives |
調理方法 | 熱湯4分 |
質量 | Net90g |
熱量 | 436kcal (1812kJ) |
Na(麺具+汁) | 〜g(食塩相当量1.8g) |
付属品 | 液体ソース。粉末スープ、かやく(グリーンピース・乾燥トマト)は混込済 |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | 太い扁平断面、縮れは強く硬め、指定の四分戻しでは芯が残るが経時により脆くなる |
汁・ソース | ドロッとしたとろみと濁り感で重い舌触り、乾燥っぽいトマトの香りと甘酸っぱさ |
具・その他 | 牛肉の香りは控えめ、グリーンピースは大量、世界の中で英国が孤立しているようだ |
総合評価 | ★☆1.5 |
試食日 | 2018/10/22 |
賞味期限 | 2018/11/30 |
入手方法 | 2018/09/21 ono特派員様よりいただく |
税込購入価格 |