No.6259はスペインのNestlé España S.A.、Maggi Fusian Yakisoba Sabor Pollo。鶏肉味の焼そば。ネスレの本社はスイスにあるが、今回の品はスペインの支社によってプロデュースされたもので、原産国はなんとかなり距離が離れているウクライナ。説明書きはスペイン語とポルトガル語の併記でEANコードはスイスのもの。いろいろと複雑な国際協調の下で作られた製品である。
Maggi Fusianは亜細亜風テイストを売りとしたシリーズで、袋の黄色い部分の形は仏教寺院を模したようでもある。スペインだけではなく欧州全体で製品を展開しており、焼そばだけではなく汁あり麺・パスタ等も含まれる(国によってラインナップは異なる)。
しかし、ここ5~10年ぐらいの間でヨーロッパにも焼そばがジワジワと浸透してきているのを実感する。先駆けはドイツ日清の「Soba」シリーズであり、これは東欧や北欧にも進出している。次いでポーランド味の素の「Oyakata Yakisoba」が出て、これはイタリア(Saikebon)やスペイン(Yatekomo)などに於いて別ブランドでOEM展開されている。
上記の二つは日系企業だから焼そばを扱うことにさほど違和感は無いのだけれど、今回のMaggiはまごうことなき欧州企業。ヨーロッパ各国で焼そばの認知度と需要が高まってきた証だと考える。いいじゃないか、こういうのって。
質量120gと結構大柄な製品。ソースは液体と粉末の二種、かやくの袋も大きくてパンパンに膨らんでいる。この辺からもNestléの本気度が伝わってくるよ。
作ってみて、フライパンに水1/4リッターとの表記があるのでそれに従って作るのだが、麺を入れると見る見るうちに吸水してしまい水気が無くなる。慌てて水を継ぎ足して炒めたが、それでも湯戻りせずに硬いままの部分が結構残ってしまった。フライパンが大きいため水嵩が低いのが悪かったのかな?何れにせよ日本の袋焼そばの麺より製作は難しい。
食べてみて、このパサパサして硬い麺が全体の印象の足を引っ張った。味違いがあと二種類あるので、次に作るときは少し工夫してみよう。ソースは日本のソース焼そばのソースではなく醬油ベースの「タレ」に近い味。またチキン風味が結構強い。この点で日本の焼そばとはかなり違うものであるが、決して悪くない。
具として乾燥野菜が山のように入っている。のだけれど、とっても細かく切り刻んであるのでサクッとした噛み切り感は望めず、ただザラザラした感覚が終始付きまとう。これはちょっと勿体ないなあ。
とはいえまあ日系企業の焼そばとはひと味もふた味も違う個性を持っているので、(1)麺がほぐしやすくなることと、(2)具の野菜を大きくして歯応えを感じるようになること、この二点が改善されれば欧州焼そばバトルも俄然面白くなるだろう。
国名 | スペイン |
ジャンル | 袋焼そば |
EANコード | 7 613035 365261 |
会社名 | Nestlé España S.A. |
製品名 | Maggi Fusian Yakisoba Sabor Pollo(ポルトガルで購入、製造はウクライナ) |
謳い文句 | |
調理方法 | 炒め3分/電子レンジ1分 |
質量 | Net120g |
熱量 | 536kcal (2248kJ) |
Na(麺具+汁) | 〜g(食塩相当量4.6g) |
付属品 | 液体ソース、粉末ソース、かやく(乾燥野菜) |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | ○ |
麺 | 細くてパサパサした味気ない食感、日本の袋焼そばのようにスムーズにほぐれない |
汁・ソース | ウスターソースではなく醤油ダレのような味、チキン味が強く個性的、刺激は弱い |
具・その他 | 乾燥野菜は大量だが細かすぎて邪魔に感じる、欧州企業が焼そばを作るのが興味深い |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2018/06/19 |
賞味期限 | 2018/07/31 |
入手方法 | 2018/06/08 Ueda特派員様よりいただく |
税込購入価格 |