No.6208は中国の今麦郎面品、刀削宽面 红烧牛肉味。日清食品が2004年より今麦郎へ対して資本参加していたが、2015年に提携を解消してもう知らないよ~ん、という他人の関係になってしまった。
そもそも日清食品は中国に於いて広東と上海にそれぞれ別会社を建て、あと香港の永南食品と合同で中国展開をしている。従来の今麦郎は比較的安めの製品で、康師傅の福満多(安売りブランド)あたりと競合する立ち位置であったが、日清全体が高級品へシフトする流れの中で今麦郎は要らない子になってしまったのだろう。
しかし今回試食の刀削宽面は結構上級志向だと思われ、日清と袂を分かったことを契機に今麦郎も高級路線を採り始めたように見える。この辺の攻防には今後も眼が離せない。
上の写真からも判るように、刀削麺である。小麦粉を練った塊を刀でそぎ落として作った麺だね。このおじさんは刀削麺の達人なのだろうか?広告には「方便面行业 革命性创新产品」とか言って自画自賛している。
食べてみて、あくまで刀削麺「風」である。湯戻しした膨潤状態で幅が1cm程度ある麺であるが、表面は平滑で厚みも薄くて均一、横の切断面もピッタリ直線が出ている。おまけに結構長い。
なのでいかにも機械で切り出しましたという大量生産の工業製品っぽさが漂うな。まあ均一に薄いおかげでノンフライなのに湯戻しのムラが全然なくて柔らかさも均一、意外にふくよかさもある。この辺の質感は結構良く出来ている。
でも刀削麺といえば人間が手で切り出した微妙なムラや一本の麺のなかでの厚みの変化、そして刃物をザクっと動かして出来るダイナミックな力強さのある切削面みたいなものを期待してしまうのだが、それは叶わなかった。まあ食感としては、ワンタンの皮を短冊状に切ったようなものだと思えばいいだろう。
一方で麺よりもスープの方に荒々しさがある。塩と味精(化学調味料)とラー油をガバッと大胆に入れたような味。牛肉っぽさは弱く、日本の即席麺のような口当たりの優しさマイルドさなんてものは毛頭考慮していない感じ。まあ中国人向けの製品なんだから日本人の口には合わなくて当然だろうけど。
でも、そんな中でちょっとイイと思ったのは、昆布の煮付けみたいな具がたくさん入っていること。うま味は自然で塩分も適切なので、これを口にするとホッとした。
国名 | 中国 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 6 921555 524886 |
会社名 | 今麦郎面品 |
製品名 | 刀削宽面 红烧牛肉味 |
謳い文句 | 山西刀削功法 百年匠伝承 非油炸 大刀削面 寛好吃! |
調理方法 | 熱湯4分 |
質量 | Net129/麺80g |
熱量 | 458kcal (1918kJ) |
Na | 3.52g |
付属品 | 液体スープ、粉末スープ、かやく(卵・人参・ねぎ)、昆布 |
ノンフライ麺 | ○ |
汁なし麺 | × |
麺 | 1cm位ある幅広麺は均一に薄く滑らか、湯戻りも良好、ワンタンの皮を切ったみたい |
汁・ソース | 塩と化調とラー油を大量に入れたような強烈な味、激辛ではない、牛肉風味は薄い |
具・その他 | 昆布と穏やかな味でホッとする、日本的なもてなしは皆無、粉末スープは半分でいい |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2018/04/13 |
賞味期限 | 2018/12/15 |
入手方法 | 2018/03/26 Ren様よりいただく |
税込購入価格 |