No.6066 天津頂益食品 (China) 康师傅 爱鲜大餐 私房牛肉面

No.6066は中国の天津頂益食品、康師傅 愛鮮大餐 私房牛肉面。中国は日本の7倍程度の市場規模があり、その中で約50%のシェアを持つ康師傅は文句なしに世界一の即席麺ブランドだといえよう。天津頂益食品は製造者で販売は康師傅控股による。

康師傅といえば赤いカップの紅焼牛肉面が定番商品で、かつてこれを北京の駅や飛行場でみんなズルズルと食べている姿を見て感銘というかショックを受けたもの。大盛りなのに辛くて塩辛くて強い味だから一食食べるとどっと疲れてしまうような味だった。

しかし今回の品はノンフライで化学調味料不使用、従来品を完全否定するようなもの。康センセ、気でも狂ったか?この愛鮮大餐シリーズは高級プレミアム路線のようでちょい高め。この品はいただき物だけど購入価格は7.00CNY(現行レート換算で115円、通常品は4.00CNY程度)。中国の即席麺業界は世界一の規模なのだが需要は減少傾向にあり、数量よりも収益を取る方向へシフトしようとするみたいだ。中国版中華三昧みたいなもんか。

製品の説明資料で「滿足都市白領族群追求健康、 營養、美味一餐的需求」なんて書かれている。都会の意識高げなホワイトカラー族をターゲットとしているようで、要は金持ち相手だね。

パッケージには「大肉片 新升級(=upgraded)」と。日本人の感覚からすると、大肉片なんて言われると派手な事故とかバラバラ殺人事件を連想しちゃうよ。食べてみて、うわ~、これ康センセの仕事とは思えない。麺はツルツル滑らかで緻密、日本で言えばテーブルマークあたりの麺に近い感覚。スープは上品で控えめ、今まで化調と塩と唐辛子と花椒をガンガン効かせてきたのがウソみたい。こりゃ宗旨替えだよ。

まあ先入観を抜きで言えば質感は中の上で味はやや物足りない程度だが、中国のトップ企業がこのような製品を出してきたのは今後の方向性を示唆するようでとても興味深いな。

ちなみに「大肉片」は厚めのハムみたいな豚肉が三枚。澱粉系の混ぜ物が多いようにも感じたが、結構いいよ。

もひとつ、この製品は頭に赤いキャップを被っているが、機能的にはほぼ無意味。たぶん高級感の醸成・演出、という事なんだろうけどデメリットの方が多そうな気がする。

国名 中国
ジャンル カップラーメン
EANコード 6 903252 029598
会社名 天津頂益食品 / 康師傅控股
製品名 康師傅 愛鮮大餐 私房牛肉面
謳い文句 大肉片 新升級
調理方法 熱湯5~7分
質量 Net98/麺70g
熱量 381kcal (1594kJ)
Na(麺具+汁) 0.4+1.5g
付属品 液体スープ、粉末スープ、チャーシュー、かやく(味付卵・キャベツ・人参・ねぎ・青梗菜・キクラゲ)、フォーク、
ノンフライ麺
汁なし麺 ×
黄色い中太の扁平断面、テーブルマークのノンフライ麺みたい、近代的だが力感弱し
汁・ソース 中国製としては旨味が抑制的でスッキリ、やや甘め、刺激は弱い、あまり主張しない
具・その他 三枚の厚い豚肉は澱粉質の混ぜ物が多そうだが効果的、康師傅らしくない上品な製品
総合評価 ★★☆2.5
試食日 2017/07/22
賞味期限 2017/09/06
入手方法 2017/07/05 Kihara特派員様よりいただく
税込購入価格