No.6897は藤原製麺、北海道山わさび醤油まぜそば。山わさびを主題とする即席麺はセコマのプライベートブラント品でいくつか存在し、ウチでも塩ラーメン(No.6382、現在復活販売中)とおろし風そば(No.6712、終売)を紹介した。それらを食べた際にはケミカルっぽくて激しい刺激にビックリ、ネタとしては面白いけれども正直な感想としてまた食べたいとは思わなかった。
▲セコマの山わさび即席麺
今回は藤原製麺が袋麺のまぜそばとして山わさびをテーマに選んだ製品。過去体験した刺激がここでまた繰り返されるのは勘弁してほしいなあという心配と、藤原製麺ならば全く違う山わさびの経験が出来るのではという期待が複雑に入り混じる。
食べてみて、心配は吹き飛んだ。山わさびという暴れ馬のような素材をきちんと調教し、麺やスープと融和させている。これはかなり高度な仕事による結果だと思う。
過去の山わさび即席麺同様尖った性格であり、相変わらず誰にでも好かれる製品ではないと思うが、これなら尊重すべき一つの個性として認めてもいいと感じた。少なくともローストビーフにホースラディッシュを付けて食べることに違和感を抱かない人ならば、拒絶反応は呈さずに済むだろう。
麺は細い角断面で、滑らかな舌触り。ゆでた後に湯切りをして水にさらして引き締める(熱いままで食べるのも可)ため、しっかりしたコシと歯応えがある。そしてラーメンならではの小麦粉のい~い匂いが強く漂ってくる。幸せを感じる瞬間である。
スープはとろっとした醤油ベースで、結構甘い。いろいろなうま味と香りの要素が複雑に絡み合い、退屈しないで面白い。そして山わさびの刺激はこれ見よがしな過激さが無く、自然な感覚。まさにホースラディッシュの香りである。刺激の絶対値はそれほど強くはないが、妙な生々しさがあるので辛さに弱いひとは避ける方がいいだろう。動物的な力感があるので頼りなさは感じない。麺の香りとの調和も取れていて、具無しの素のままで食べても全然寂しいとは思わなかった。
製品全体でみればまごうことなき藤原製麺クオリティを備えており、その上で自由奔放に遊んでいる印象。この味を私は認める。誰にでも手放しで勧められるような製品ではないが、いつまでも好奇心旺盛で心に羽根が生えている精神的若者に良いと思う。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋汁なし麺 |
EANコード | 4 976651 086396 |
会社名 | 藤原製麺 |
製品名 | 北海道山わさび醤油まぜそば |
謳い文句 | 北海道産山わさび使用 北海道二夜干し麺使用 |
調理方法 | ゆで5.5分水さらし/ゆで4分お湯切り |
質量 | Net106/麺70g |
熱量 | 345kcal (1444kJ) |
Na | ~g(食塩相当量3.8g) |
付属品 | 液体スープ、調味油 |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 要 |
麺 | 細い角断面、滑らかな舌触り、しっかりしたコシと歯応え、ラーメンならではの香り |
汁・ソース | とろっとした醤油ベースで甘い、山わさびはホースラディッシュの香り、質感は高い |
具・その他 | 刺激はこれ見よがしの過激さがなく自然、複雑な味で力感もあり具無しでも飽きない |
総合評価 | ★★★☆3.5 |
試食日 | 2021/05/04 |
賞味期限 | 2021/05/07 |
入手方法 | 2021/04/16 Kazue特派員様よりいただく |
税込購入価格 |