No.6815は台湾の味王、Kung-Fu Mì Bò。英文の社名はVe Wong。スペインで購入したもの。海外製の即席麺を食べ続けていると、即席麺に関わる外国語はある程度覚えてくるものであり「Mì Bò」という語がベトナム語の牛肉麵であることは判った。しかしそれ以外の表記は全てスペイン語とポルトガル語であり、この二国での牛肉はCarneが相当する。カンフーという製品名も含めてちょっと奇妙な点が多い。
▲原汁と書かれると肉汁を連想するな
買った後で気付いたのだが、左下に「原汁牛肉麺」と牛の絵が。そうか、これは台湾国内で現在「原汁牛肉湯麵(昔は原汁牛肉麺という製品名)」として売られている製品の輸出バージョンだったんだ。
食べてみて、旧い世代の即席麺という印象。もちろん幼い頃からこの味に慣れ親しんできて、絶対にこの味が良いんだ!という人がいても全然不思議ではない。しかし粉末っぽい醤油味や化学調味料っぽいうま味が舌先へストレートに突き刺さり、二十一世紀の即席麺としてもうちょっと上手い誤魔化し方、いなし方をすればよいのにとも感じる。
麺は細めの角断面で、輪郭はハッキリしている。だが柔らかめでコシは弱く、ちょっとだらしない食感。本製品は鍋でゆでて作る方法以外にチキンラーメンのような丼お湯入れ方式もサポートしており、後者を重視するあまりゆでて作る際の質感が疎かになったのかな?と感じた。
ただ、麺質にうるさくこだわるのは日本人ぐらいであり、台湾を含む海外ではあまりコシだの何だの言わずに無頓着なようで、本製品の購買対象者にはこれで十分なのかもしれない。
スープは濁り感がある茶色で濃い味。牛肉を長時間醤油に漬けて煮込んだような雰囲気が出ており、八角やシナモン等中華風の匂いが漂ってくる。うま味は強いが人工的でちょっと安直な印象、塩分も強い。辛い刺激は程々で、もっと強く効かせた方が全体がシャキッと引き締まるように思う。
パッケージの調理例写真みたいに大きな牛肉をゴロゴロ入れるならば豪華な食べ物として成立するだろうが、素で食べるにはちょっと煩く感じる部分があると感じた。
国名 | 台湾 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 710008 211617 |
会社名 | 味王 Ve Wong |
製品名 | Kung-Fu Mì Bò / Beef Flavour 原汁牛肉麺 |
謳い文句 | |
調理方法 | ゆで2〜3分/丼お湯入れ3分 |
質量 | Net85g |
熱量 | 396kcal (1657kJ) |
Na | ~g(食塩相当量5.5g) |
付属品 | 粉末スープ、調味油 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めの角断面、輪郭は明確だが柔らかめでコシは弱い、丼お湯入れ調理に最適化か? |
汁・ソース | 濁り感がある茶色、粉末醤油と人工的な旨みが直接的、牛肉を煮込んだみたいな匂い |
具・その他 | 中華風の香り、辛い刺激は控えめ、塩分は強い、やや隙間を感じる旧い感じの即席麺 |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2020/11/20 |
賞味期限 | 2020/10/20 |
入手方法 | 2019/05/27 Motril (Spain) |
税込購入価格 | 0.83 EUR (≒102 JPY) |