No.7526は東洋水産、マルちゃん Prawn Mee。マレーシアやシンガポールで人気の海老味麺料理を模したもの。この辺りの地域では即席麺もチキン味と並んで海老味の製品が多い。勿論ムスリムが多いのでポーク味の製品は皆無。
しかし何故東洋水産がこの地域の麺料理を商品化したのだろう?Maruchan(海外での社名)は北~中南米で日清を上回る存在感があるが、東南アジア地域においては生産拠点を持っていないため知名度はほぼゼロである。
日清がトムヤム味やラクサ味、エースコックがフォーを現地の味と称して日本で販売するのは、現地で作っている実績があるから言えるのだが、東洋水産にはそれがないのでちょっと不思議。
食べてみて、日本のカップ麺として違和感がない。マレーシアやシンガポールのカップ麺は日本のものと比べ、うま味が薄くて具がとても少ないもので、日本人が食べたら不満が爆発するだろうと思うのだが、今回の製品はうま味は潤沢で具も大きなエビがゴロゴロ入っており整っていて、適度な満足感を得られるだろう。
反面この地方ならではの熱気や活力が表現されていないように感じられた。眼をつぶって食べても、瞳の奥にクアラルンプールやペナン、シンガポールの街並みは浮かんでこない。点数評価をするならば今回の品はソツがなくバランスが取れているが、MaggiやCintan、Mamee、Kokaといった現地の即席麺を食べて感じる荒々しくて無愛想だけども勢いがある味とは別な世界である。
もちろん今回の品は日本で日本人を相手にして売るものなので、マレーシア辺りの空気感が再現できているか否かなんてどうでもいい話だと思うのだが、いち世界の即席麺マニアとしては少々物足りなさを感じるのだ。東南アジアで即席麺の生産を行っている日清やエースコックには現地の空気感の片鱗が感じられるし。
麺は幅2.5mmの薄い扁平で、表面に少しぬめるような滑らかさがある。輪郭や角は鋭くなく、舌触りは穏やか。あまり重量感のない軽めの麺質だが、頼りなさは感じない。スポンジーな弾力感と粘りがあり、歯応えは鈍い。
スープは橙色に濁り、とろみがある。かなり甘めで、エビの香りとパクチーの匂いが前面に出た、派手な味である。うま味は強く隙間のない味だが、インパクト重視であまり繊細さとか奥の深さは感じない。辛い刺激は控えめ。
具のエビは日本的な香りで、キャベツがたくさん入っており、マレーシアのカップ麺とは比較にならない程リッチである。
国名 | 日本 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 4 901990 375962 |
会社名 | 東洋水産 |
製品名 | マルちゃん Prawn Mee |
謳い文句 | プロウンミー A Prawn-infused soup, brimming with tantalizing flavor |
調理方法 | 熱湯4分 |
質量 | 内容量95g/麺70g |
熱量 | 409kcal(1,712kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量2.2+3.4g) |
付属品 | 液体スープ。粉末スープ、かやく(キャベツ・えび・チンゲン菜)は混込済 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 2.5mmの薄い扁平、表面はぬめるような舌触り、輪郭や角は鋭くない、歯応えは鈍い |
汁・ソース | 橙色に濁りとろみあり、かなり甘く派手な味、エビとパクチーの香り、刺激は控えめ |
具・その他 | 海老は有難味有、日本的リッチさがある反面マレーシアっぽさは弱い、不思議な製品 |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2024/05/29 |
賞味期限 | 2024/07/18 |
入手方法 | 2024/05/19 yodobashi.com |
税込購入価格 | 264 JPY |