No.7210は麺のスナオシ、塩拉麺。同社の塩味袋麺には私が知る限り今回の品の他に「サッポロタンメン」と「麺’s味工房塩ラーメン」が存在し、そのどれもが五個パック税込200円程度かそれ以下の安い価格帯に属する。似たような購買層へ向けて三種類も製品を用意するのは何故なんだろう?と、素朴な疑問が湧きあがる。(なお、このうち麺’s味工房は同社のサイトに製品情報が載っていないので販路限定品かもしれない)
▲スナオシの袋版塩ラーメンシリーズ
そして今回の試食を行った上で、この三種類は中身がそれぞれ微妙に異なると判断する(但し試食時期はバラバラ)。素人考えではパッケージだけ違えて中身は共通化すればコストの低減になるのになあ、と思うのだが。
食べてみて、地味な塩ラーメンという印象。具無しの素で食べる場合は正直言って若干の寂しさを感じるが、色々な肉や野菜を入れる前提でのベースとしては悪くない。
乱暴に言えばこのジャンルのベンチマークたるサンヨー食品「サッポロ一番塩らーめん」のサブセット版とでもいうか、方向性は似ているけれども多少抜け落ちている箇所があるようなもの。
これはスナオシの他の袋版塩ラーメンにも共通する素性。この三種の中では「サッポロタンメン」が麺もスープも一番素朴で癖がなく、私はこれを今は亡きサンヨー食品「長崎タンメン(1964-1971)」に最も近い代替品だと評している。(サンヨー食品による復刻版(複数回出た)は全然似ていなかった)
一方今回の「塩拉麺」と「麺’s味工房塩ラーメン」は少し色気付いたとでもいうか、自らを立派に見せようとするハッタリを感じてしまい、麺の食感がわざとらしく不自然になる。
そして「塩拉麺」ではスープにセロリの匂いが認められ「麺’s味工房塩ラーメン」では胡麻を使うところにそれぞれ「サッポロ一番塩ラーメン」に対する憧れやコンプレックスを見出すのだ。
一食当たり税込40円近辺の安価な製品は、調理する人のセンスと創造性如何でゴミにも宝にもなり得る。この製品も上手く使いこなすことで、みんなでスナオシをダイヤモンドにしようではないか!
麺は幅2.5mmの中太で、角は丸められており優しい舌触り。気泡感は無いものの、反応が遅れるような弾力感があり、もっさりした鈍い食感。軽薄ではないがもどかしく、これは拉麺を漢字で書くこのシリーズに共通する特徴である。
スープは濁りのある淡い黄色。塩分は強めで、僅かにセロリの匂いがある。うま味は十分で、辛い刺激は無い。丁度サッポロ一番の塩らーめんから華やかな香りと切り胡麻を抜いたような感じで、味の方向性は近い。
具無しの素で食べると単調で、正直言って寂しさを感じてしまう。でも、好みの具をいろいろと入れるのであれば、このスナオシを使ってもそう遜色はないだろうと思う。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 973288 830965 (5p:830996) |
会社名 | 麺のスナオシ |
製品名 | 塩拉麺 |
謳い文句 | スパイスの香り豊かなさっぱりした味わいのラーメンです。 |
調理方法 | ゆで3分 |
質量 | Net83/麺75g |
熱量 | 368kcal (1541kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量1.5+3.6g) |
付属品 | 粉末スープ |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 幅2.5mmで角は丸く優しい舌触り、軽薄さはないが、反応が遅れるような鈍い弾力感 |
汁・ソース | 軽い濁りがある淡い黄色、塩分強し、僅かにセロリの匂い、旨味は強く辛い刺激無し |
具・その他 | サッポロ一番塩らーめんに方向性が近く癖を抜いた印象、具沢山のベースとしては良 |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2023/01/16 |
賞味期限 | 2023/01/07 |
入手方法 | 2022/07/08 ヒーロー |
税込購入価格 | 203 JPY / 5p |