No.7175は日清食品(※)、最高に面倒で、最高にうまいラーメン 家系豚骨醤油。セブンイレブン限定販売。7月に発売された製品で、もう今からの入手は困難かもしれない。
ウチではこのような販売期間が短そうな製品(や実在店の味を再現した製品など)は購買や試食の優先順位が低く、最近はあまり採り上げる機会がない。(嫌っている訳ではないが、今以上に試食のペースを上げることは困難で、在庫を処理しきれないため)
しかし今回の品は乾麺のカップラーメン(焼そばではない)なのに湯切りを要し、その後別途熱湯を注ぎスープを溶くことに斬新さを感じて採り上げることとする。将来の高級カップラーメンの在り方を示唆する記念碑的製品になる、かもしれない!?
(※)日清食品のサイトに本製品の情報は掲載されていません
食べてみて、煩雑な作り方と高価格(税込430円)を正当化するだけの内容があるとは評し難い。スープの温度確保と雑味の減少にはある程度のメリットを感じるが、抜きん出た品質の高さは感じられず、具も貧弱なので価格にしたら300円程度が妥当かな。
今回の品は製品名が表すように「面倒」をわざと強調することで話題性を喚起する、所詮は単発で短期間の企画モノに過ぎないと思っている(小袋類を投入するタイミングをバラバラに分けているのも過剰演出だと感じた)。湯切りを要することは、あくまで面倒さを強調するための一つの手段に過ぎない。新時代の質感表現の為に社運を懸けて勝負に打って出た、という決意は感じられなかった。
一方、日清食品がこの製品を通じて密かに次世代高級カップ麺へ向けた技術及びマーケッティング的なスタディを仕込んでいるのではないかと期待する。もしかしたら数年後に革命的新製品として花開くかもしれないし、脈無しと判断されて闇に埋もれてしまうのかもしれない。存在自体がとても興味深い製品であった。
麺は幅3mmの扁平断面で、縮れはほとんど無い。表面は滑らかで、また輪郭はやや曖昧さを残してしっとりとした舌触り。重量感があり歯応えもコシがある一方で、硬すぎずあまり無理をしていないというか、ハッタリや誇張の少ない麺だと思った。
スープはドロッとしたとろみのある舌触り。強い味の豚骨醤油味だが獣臭さやギラギラした脂っぽさは全く無く、スッキリ洗練されている。反面、少し臨場感とか迫力に欠ける気がした。原材料名には記載が無いが魚粉の香りを感じる。麺を湯切りすることで澱粉質の雑味が無くなりクリアな印象。その一方で調味料の味がストレートに出てしまうので少し苦みすら感じる。スープが高温であることにはカップ麺として新鮮な有難味を感じる。
具は三枚の海苔で、食感や香りで存在感がある。だが税込430円なのに肉や野菜、薬味も入っていないのは物足りなさを感じる。自分で用意しろということならば、製品名の通りに面倒である。
国名 | 日本 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 4 902105 271520 |
会社名 | 日清食品 |
製品名 | 最高に面倒で、最高にうまいラーメン 家系豚骨醤油 |
謳い文句 | 湯切って仕上げる!熱湯2度がけ熱々スープ 超濃厚豚・鶏のうまみ 食べ応えのあるもっちり太麺 たっぷり黄金鶏油 |
調理方法 | 熱湯5分お湯切り二度がけ |
質量 | Net172/麺90g |
熱量 | 681kcal (2851kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量3.1+5.6g) |
付属品 | 液体スープ、粉末スープ(旨みだし)、調味油(黄金鶏油)、焼きのり |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 要 |
麺 | 3mm幅の弱縮れ扁平断面、表面は滑らか、輪郭はやや曖昧でしっとり、重量感がある |
汁・ソース | ドロッと強い味、獣臭さや脂っぽさは弱く洗練、臨場感や迫力が弱、雑味少で温度高 |
具・その他 | 3枚の海苔は存在感大、他に具は無く寂しい、湯切りの長所を活かしきれない企画物 |
総合評価 | ★★★3 |
試食日 | 2022/11/08 |
賞味期限 | 2023/01/12 |
入手方法 | 2022/08/05 セブンイレブン |
税込購入価格 | 430 JPY |