No.6943は国分グループ本社、Tabeteだし麺 羅臼昆布だし塩ラーメン。製造は北海道の藤原製麺。以前このシリーズを集中的に採り上げて完全制覇を目指したが、短期で終売となり入手不能の製品もあって14種類を試した時点で中断した。今回Tabeteだし麺の新顔を入手し、シリーズとしては二年ぶり15種類目となる試食を行った。
同社のサイトを久々に覗いたら未試食の製品として「宮城わたり蟹」「京鴨だし」が存ることを確認、近い将来手に入れて食べなきゃならんなあ。(コロナで行動範囲をうんと狭くしている中、近場にはマイナーな品種はなかなか売っていないのよ。もうちょっとの辛抱だ!)
食べてみて、自信過剰で傲慢な怪力スープを、鍛え上げた技巧派の麺が抑え込み両者が拮抗、不思議なバランスで安定いるような感じである。もっと具体的に説明すると、塩分やうま味が過剰で自分には少々キツイなあと感じる味を、柔にして剛の麺がきちんと抑制・整理して、高級即席麺として成立させている印象。これがヤワな麺だったらスープに負けてブッ飛ばされ、製品としては破綻していただろう。
麺は細めの角断面で、密度が高そうな重量感としっかりとした歯応えがあり、頼りなさは皆無。輪郭は決してシャープ過ぎず、適度な曖昧さも併せ持つ。伸びやかな小麦粉のラーメンらしい香りがとても良い。但しこのシリーズの麺としては珍しく湯戻りの悪い部分があった。
スープは少しドロッとした舌触りで、緑色がかったゴモゴモ感があり、ちょっと放置するとすぐに沈殿する。滑らかな舌触りで、脂っ気は殆ど無い。また醤油の香りも殆どしない。
昆布の香りは「羅臼昆布だし」と高らかに謳う割に抑制的で自然なのだが、塩分とうま味が過剰な程に強い。とはいってもこの過剰さを避けるためスープを薄めに作ると、今度は昆布の香りが死んでしまうだろう。
ところが、麺の香りや食感などの存在感がこのスープと激しい化学反応を起こし(あくまで比喩です)、ヤンチャさをあまり感じさせないようにしてくれる。組合せの妙といえよう。
麺・スープ、そして昆布。微妙なバランスの上に成り立っている製品だと感じた。それだけに具の選択は難しいと思う。中途半端なものを入れるよりは、何も入れない方がいいかも。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 901592 925503 |
会社名 | 国分グループ本社 |
製品名 | Tabete だし麺 羅臼昆布だし塩ラーメン (製造は藤原製麺) |
謳い文句 | 香り良く、濃厚でコクのあるだしが取れる羅臼昆布を丁寧に煮出して「だし」をとりました。 |
調理方法 | ゆで4.5分 |
質量 | Net109/麺70g |
熱量 | 307kcal (1285kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量7.0g) |
付属品 | 液体スープ |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めの角断面、密度が高そうな重量感と確かな歯応えで頼りなさは無い、香りも良い |
汁・ソース | 僅かなとろみと沈殿するゴモゴモ感、滑かな舌触りと自然な昆布の香り、脂っ気なし |
具・その他 | 塩分と旨味の過剰さを麺が抑え込む、微妙なバランスで成り立つ、具の選択が難しい |
総合評価 | ★★★3 |
試食日 | 2021/08/04 |
賞味期限 | 2021/10/16 |
入手方法 | 2021/04/16 Kazue特派員様よりいただく |
税込購入価格 | (税抜希望小売価格 180 JPY) |