No.6924は小豆島手延素麺協同組合、島の光 あったかそうめん。23年ぶりの試食である。
▲1998年に食べた島の光 あったかそうめん
(製造は十勝新津製麺)
1998年に食べたものは製造が十勝新津製麺(後のとかち麺工房)であり同社がまだどマイナーなローカルメーカだった頃。しかし2000年頃からコンビニとのタイアップ路線がヒット、プレミアムカップ麺メーカとして確固たる地位を築き、この世の春を謳歌したように見えたもの。だが十年程経過すると急遽失速、2014年に会社を畳んでしまう。私は「島の光」以来の十勝新津製麺を観る中で盛者必衰の理を目の当たりにしたのだった。
その後「島の光」は忘却の彼方に消えてしまったのだが、なんと令和の今でも生きていた!製造権を買ったのかな?
食べてみて、23年前に食べた時と殆ど変わっていない気がした。そして今の水準でみても古臭さは無いし、十分に通用する内容である。
もちろん昔のことを詳細に記憶している訳ではないが、当時のカップ麺としては良い意味でそれなりに尖っていた製品であり、その後のレベルを引き上げる先駆け的な存在でもあったため、そういえばこんな感じだったなあ、という様々な想いが蘇ってきた。
▲1990年代に私が勝手にライバルだと思っていた
八ちゃん(横山製麺工場)のカップそうめん
昔も今もキモとなるのはノンフライのそうめんであり、油揚げ麺では到底実現できないリアリティがある。当時この質感に匹敵するのは横山製麺工場(2006年に廃業)のフリーズドライ製法によるカップそうめんしか無かったと記憶する。
麺は細い角断面で縮れは無い。表面には緊張感というか張りがあり、かつ十分なしなやかでもある。一本一本の粒立ちが明確で、舌触りは繊細。パッケージ写真には海辺で麺を天日干しする写真があるが、日向臭さは無く自然な香り。一般的な棒状乾燥そうめんと同じ感覚で食べられるか、むしろハキハキし過ぎるぐらい。
スープは透明感がある。大容量・低濃縮の液体スープで、全体にアッサリしながらも余裕が感じられ、しっとりとした自然な喉越しがある。しかしうま味や香りが意外に平面的というか、あまり深みは感じられない。前に出る味ではなく、やや消極的である。まあこのへんは売りであるそうめんを引き立てる配慮かもしれない。
具はワカメがこれ以上は要らないぐらいにたっぷり。カニカマも魚臭くていいアクセントになっている。1998年版の記録では他にくきわかめ・しきんのり・キクラゲも入っていたのだが、今回の令和版では省略されており、代りに(カニカマと)ネギが入っている。
昔から観光土産的な性格を持つ製品なのでコスパを云々することは無粋だし、この先突然有名になることもないだろうが、末永く続いて欲しいなあと思う。
国名 | 日本 |
ジャンル | カップそうめん |
EANコード | 4 973968 006628 |
会社名 | 小豆島手延素麺協同組合 |
製品名 | 島の光 あったかそうめん |
謳い文句 | 小豆島 手延べ 瀬戸内に浮かぶ天然オリーブの島 伝統の小豆島そうめん |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net113/麺60g |
熱量 | 250kcal (1047kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量0.6+4.5g) |
付属品 | 液体スープ、かやく(ワカメ・かまぼこ・ネギ) |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 不要 |
麺 | 細い角断面で縮れはない、張りがあるが十分にしなやか、粒立ちがよく繊細な舌触り |
汁・ソース | 喉越しは自然で余裕があるが、意外にうま味や香りは平板、アッサリして消極的な味 |
具・その他 | ワカメは大量、カニカマもアクセントになっている、23年前とあまり変わらない印象 |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2021/06/24 |
賞味期限 | 2021/08/17 |
入手方法 | 2021/04/16 Kazue特派員様よりいただく |
税込購入価格 |