No.6917はまるか食品、ペヤング アップルパイテイストやきそば。昨年9月発売で、見ての通りの問題作。だがウチではこの製品を扱わないつもりでいた。最近は製品を選ぶ際の基準として①有名店の味系、②過剰系、③ネタ系、を除外しており、今回の品は③に該当する。
今年の3月に遭遇した品。捨て値(税抜78円)ではあるが、何故今ここに在る?と疑問が。ネタ系の製品は一回生産するだけの短期間売切りだという認識で、カップ麺の賞味期限は生産後6ヶ月だから去年の9月頃の生産ならもう店頭には並ばない筈。しかし賞味期限を確認すると今年の9月で、本製品は今年3月の再生産品であることが判明。俄然興味が沸いて購入した。
食べてみて、一応食品としてはまとまっており、決してゲテ物ではない。過度な刺激や癖のある味・香りも無いので、罰ゲームの品としては適さない。うんと腹が減った時に本製品を出されれば喜んで完食し、そこそこの満足感は得られるだろう。
とはいえ普遍的な美味しさとか、食べてホッとする安心感とか、郷愁を誘うような懐かしさなどは感じられず、味に対する執念が希薄なように思えた。最低限味が破綻しない程度に仕上げましたという印象。
なのでまた食べたいとか買い貯めしたいとか、長きにわたる定番化を渇望する気にはならなかった。先ず企画ありきで、味造りは後追いで辻褄を合わせたようである。まあネタ系の製品はみんなそんなものか。
麺は細めの角断面で、輪郭は明確。しなやかさと軽快さがある反面、ズッシリとした重量感は無い。いつものペヤングともいえる揚げ物の香ばしさが心地良く、またこのアップルパイ風味によく合っている。
ソースは製品名から警戒するほどの異端な印象は受けなかった。アップルパイのパイ生地みたいな小麦粉の香りが揚げ麺の匂いと合わさって不思議な感覚。
液体ソースなのでしっとりとした舌触り、安っぽさは感じない。甘さや酸味は抑制的で、これならおやつではなく食事の範疇に入る。塩分やうま味や辛い刺激も控えめで、ちょっと締まりに欠けるように感じた。僅かにシナモンの香りがする。
具はリンゴだけ。歯応えはフニャっとしており頼りないが、アクセントにはなっている。下手にキャベツ等を入れないのは正解。
香りの演出などで部分的にいいじゃん!と思う部分はある。だが製品全体から放たれる作り手の想いとか信念、気迫のようなものは感じられなかった。今までにない新しい味のやきそばを世に問うてやる!というのではなく、こうすればウケるとか話題になるという観点から生まれてきたもののように思えた。
それでも昨年9月の発売なのに今年の3月に再生産をしている事実からしてある程度は売れたんだろうなあ(現在まるか食品のWebサイトから製品情報が消されたが、市中在庫は若干ある様子)。また暫くはネタ系の製品からは距離を置くようにしようっと。
国名 | 日本 |
ジャンル | カップ焼そば |
EANコード | 4 903885 006305 |
会社名 | まるか食品 |
製品名 | ペヤング アップルパイテイストやきそば |
謳い文句 | |
調理方法 | 熱湯3分お湯切り |
質量 | Net112/麺90g |
熱量 | 515kcal (2156kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量2.8g) |
付属品 | 液体ソース、かやく(りんご加工品) |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 要 |
麺 | 細めの角断面で輪郭は明確、しなやかで軽快だが重厚感は無い、油揚げ麺の香ばしさ |
汁・ソース | アップルパイの生地に似た小麦粉の甘い香り、お菓子ではなく食品、味付けは控えめ |
具・その他 | 具のりんごはフニャッとした食感、決してゲテ物ではないが、必然性も感じられない |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2021/06/13 |
賞味期限 | 2021/09/10 |
入手方法 | 2021/03/19 Sanwa |
税込購入価格 | 84 JPY |