No.6903 ハマカゼプロジェクト 宮津カレー焼きそば

No.6903はハマカゼプロジェクト、宮津カレー焼きそば。宮津は京都府の北部、日本海に面する市であり会社もここにある。製造は福岡県の栗木商店。昔から宮津市の中華料理店で出されていたカレー焼きそばを近年ご当地グルメ化し「宮津カレー焼きそば」として盛り上げている、らしい。(私は行ったこと・食べたことが無い)

今回の品名は「焼そば」で平仮名の「き」が入る。即席麺においてこの表記はとても珍しく、ウチのデータベースでは過去に4例しかない(うち2例は海外絡み)。「焼そば」は282例で圧倒的、平仮名の「やきそば」は109例、片仮名の「ヤキソバ」が7例。少し記憶に引っ掛からせる効果があるな。

食べてみて、焼きそばというよりはスープの少ないカレーラーメンという方が正しいだろう(実際焼いていないし、湯切りもしない)。あるいは中華麺に緩いカレールーを乗せたものを即席麺化したものと考えてもいい。尖った部分は無いが、安っぽさも感じない。

税抜価格は320円であり高額に思えてしまうが、そもそもこの製品の役割は宮津の特産品の紹介であり、大手メーカの大量生産即席麺と比較するものではないだろう。私もこの製品をいただき、こんなところにこんな食べ物があるのかと初めて知ったので、自宅で出来る体験の対価と考えれば妥当だと思う。

今回の品は300mlのお湯で煮込む、スープの量が少ない即席麺ということで、日本では珍しい形態である。ところが海外(とくに欧州)では標準的なサイズでも200ml~300mlのお湯で作る即席麺が珍しくなく、これが近年の潮流であるとも感じている。

日本の即席麺市場はほぼ国内生産品のみで築かれており、海外の状況とは無縁のガラパゴス状態だ。即席麺発祥国というプライドに酔い、過激さや実在店を絡めた製品作りに偏り過ぎていると、世界の流れとか革新からポツンと置いて行かれてしまうのではないかと最近ちょっと危惧するのだ、って本製品とは関係無いか。

麺は中太の角断面。きちんとした歯応えと重量感がある堅実な麺という印象。これといった特徴は無いが、香りに安っぽさが無いのは美点。製品の土台をしっかりと支えている印象。

スープは麺が浸る程度の量で、汁なし麺という程ではなくキチンと液体を意識する。甘さが強く酸味もあるが、カレーっぽい香りや辛い刺激は控えめ。うま味は強く、香りに若干の粉末っぽさがあるが嫌味ではない。

少ないお湯で麺を煮込むため、どうしても溶出した澱粉の濃度が濃くなるようで、これが雑味として感じられる(もちろんプラスにも寄与するが)。そしてカレーのキレや華やかさが若干スポイルされているように思えた。

乾燥ネギとゴマのふりかけは効果的で、もっとたくさん欲しい。具にたくさんの野菜を入れるとよく合いそうである。

宮津カレー焼きそばを知るキッカケとしては丁度いいと思った。京都の北部へ行く機会があれば、店舗でカレー焼きそばを食べてみたいと思う。

国名 日本
ジャンル 袋焼そば
EANコード 4 580545 200272
会社名 ハマカゼプロジェクト 宮津まごころ市
製品名 宮津カレー焼きそば (製造は栗木商店)
謳い文句 ピリッとスパイシー!
調理方法 ゆで3分
質量 Net90/麺78g
熱量 425kcal (1779kJ)
Na(麺具+汁) ~g(食塩相当量1.3+3.5g)
付属品 粉末ソース、かやく(ごま・乾燥ネギ)
ノンフライ麺 ×
湯切り 不要
中太の角断面、きちんとした歯応えと重量感、香りに安っぽさが無い、堅実な揚げ麺
汁・ソース 日本では珍しい麺が浸る程度の量、甘めで酸味もある、カレーの香りと刺激は控えめ
具・その他 うま味は強い、ふりかけは効果的でもっと欲しい、特産品の体験版として意義がある
総合評価 ★★☆2.5
試食日 2021/05/16
賞味期限 2021/06/16
入手方法 2021/04/16 Kazue特派員様よりいただく
税込購入価格 (346 JPY)