No.6845は長野の信陽食品、ポンちゃん豆カップラーメン みそ。姉妹品のしょうゆをNo.6835で紹介しており、製造は共に東洋水産系のユタカフーズ。ポンちゃんは流行りに乗じることもなく、また安売り合戦に身を投じて疲弊することもなく、極めて堅実な即席麺ビジネスをしていると感じている。(まあその分飛躍的発展も無いのだが)
▲ポンちゃんはみんなJASマーク付き
(中央が今回の品)
堅実さの象徴としてローカル即席麺としては珍しくJASマークが付いていることが挙げられる。ウチが1991年に初めて食べた袋のポンちゃんから現在に至るまで知る限り全製品がJASマーク付であり、これを取得するためには若干の負担が生じると思われるけれども、それを受け容れているということだ。
食べてみて、No.6835しょうゆ味と同様かそれ以上に昔っぽい即席麺の味と香りに満ちている。ネガティブな書き方をするならば油で揚げた匂いのする麺と粉末乾燥っぽいスープなのだが、そこに子供の頃の思い出とか風景を重ね合わせることが出来る人(=アラ還世代)には刺さる(かもしれない)味である。
麺は細い角断面で、気泡感と油臭さがある。歯応えはちょっと頼りなく古風なカップ麺という印象。パッケージの狸のイラストが似合うようなほのぼのとした麺である。間違っても生麺みたいなコシや香りは期待しちゃいけない。
スープはいかにも粉末の味噌という感じで乾いた感覚。しっとりした潤いとか奥の深さなどというものは無く、昭和のカップ味噌汁を思い出す。味噌濃度はあまり濃くなく開放的な味。うま味は人工的で十分以上に出ている。意外に香辛料は華やかで、辛い刺激は無い。
具は全体の量に対しては多く、コーンはふくよかだし鶏の挽肉も十分に存在感がある。この具はしょうゆと同じものみたいだな。
コンビニの即席麺コーナーへ行けば、有名実在店の看板を纏った製品やこれでどうだ!と言わんばかりのキャッチコピーで飾った製品、みんないろんな飛び道具で他を脅しつつ身を固めている。
その一方でほぼ長野県限定で細々と地味な商売をするポンちゃんは欲が無くてあまりに無防備だ。でもこれが、昭和の若者たちが一度は夢に見た、争いの無い平和な世界のように想えてきた。
国名 | 日本 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 4 973644 000254 |
会社名 | 信陽食品 |
製品名 | ポンちゃん豆カップラーメン みそ (製造はユタカフーズ) |
謳い文句 | まめサイズ |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net37/麺30g |
熱量 | 161kcal (674kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量0.8+1.8g) |
付属品 | 粉末スープ(ねぎ入り)。かやく(コーン・味付鶏挽肉・かまぼこ)は混込済 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 細い角断面で気泡感と油臭さがある、歯応えはやや頼りない、古風な感じのカップ麺 |
汁・ソース | 粉末っぽい味噌の香り、味噌濃度は薄く開放的、うま味は十分、香りは意外に華やか |
具・その他 | ミニサイズなのに具は潤沢、コーンはふくよか、争いのない平和でのんびりした世界 |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2021/01/09 |
賞味期限 | 2021/02/26 |
入手方法 | 2020/10/24 Kazue特派員様よりいただく |
税込購入価格 |