No.6805はツバサ、いぶりがっこラーメン 醤油味。ツバサは秋田県の会社で販売者、製造は同じ秋田県の八郎めん。いぶりがっこは秋田に伝わる大根の燻製とでもいえるもので、初めて食べた時はあたかもベーコンのような匂いにビックリしたよ。歯応えはたくあんみたいにコリコリしており、これだけでもお茶碗一杯は軽く喰えるほど飯が進むんだ。
今回の品はいぶりがっこを麺に練り込んであるとのことで、具として付いてくるわけではない。興味津々である一方で若干の不安もあった。わざとらしい燻蒸臭の香料だけが突出しているような安直な味造りだったらどうしよう?と。
食べてみて、いぶりがっこの燻蒸臭は節度があって嫌味は無い。一方でこれはあくまで香りというか雰囲気を醸しだすものであり、この燻蒸臭が全体を牽引する、というようなものでもない。
スープそのものは煮干しや鰹のうま味が強すぎるぐらいに主張しており、また少し雑味も感じられ、主役であるいぶりがっこがやや霞んでしまっているようにも感じた。
麺は細めの角断面で、水分をタップリ吸ったような感じで柔らかめ。緻密でしなやかだが、歯応えやコシを重視するならば、ゆで時間は指定の四分半より短めにするのがいいだろう。
いぶりがっこを練り込んだ麺とのことだが、燻蒸臭はラーメン全体からほんのりと漂ってくる感じで、特に麺が匂うという印象は持たなかった。
八郎めんの麺は結構ポテンシャルが高いと思っているのだが、(造りからして私が勝手にライバルだと思っている)北海道の菊水や藤原製麺と比べて若干緩いというか甘い(sweetという意味ではない)ような印象があり、もうちょい引き締まってくれると躊躇せずに勧められるんだけどなあ。
スープはとろっとした舌触りでやや雑味を感じる。煮干しや鰹のうま味がとても強く、もう少し抑えた方がいいように感じた。塩分も強い。もう一度食べる機会があるならばスープを薄めに溶いて作りたい。ただあまり人工的・作為的な感じを受けないのは幸い。鶏ガラ畜肉系による力感も十分出ている。辛い刺激は無い。
全体的にやや混沌とした印象のスープなのだが、その一因として麺をゆでた際の澱粉溶出による雑味があるのではと感じた。昔はこの手の乾燥麺は麺をゆでたら湯切りしてスープは別途熱湯で溶いて作るのが普通だったのが、最近は茹で汁でスープを溶く簡単調理が一般化してしまっている。しかし一手間掛けて湯切りを行なえば雑味が消えてクリアになり引き締まった味に激変するのでは、と期待する。(いぶりがっこの匂いが飛んでしまう危険もある)
試食記を書くかどうかは未定だが、本製品は素材としての面白さを十分に認めるので、好奇心から再購入して「ゆで時間は短め」「麺の湯切りを行う」「スープは薄め」で作ってみたい。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 582438 058892 |
会社名 | ツバサ |
製品名 | いぶりがっこラーメン 醤油味 (製造は八郎めん) |
謳い文句 | 秋田名物 ほんのり燻製風味の練込み麺!! |
調理方法 | ゆで4.5分 |
質量 | Net118/麺80g |
熱量 | 336kcal (1407kJ) |
Na | ~g(食塩相当量7.1g) |
付属品 | 液体スープ |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めの角断面、水っぽく柔らかめ、緻密でしなやかだが、歯応えやコシにやや欠ける |
汁・ソース | とろっとした舌触り、煮干しと鰹の旨味が強すぎる、燻蒸臭は節度があり嫌味がない |
具・その他 | 辛い刺激はない、やや雑味がある、麺を湯切りしスープは薄めに溶いて作ってみたい |
総合評価 | ★★★3 |
試食日 | 2020/11/01 |
賞味期限 | 2021/01/09 |
入手方法 | 2020/09/13 Queen’s Isetan |
税込購入価格 | 311 JPY |