No.6624は神戸の日華食品、Nikka Ramen Shrimp Flavour。タヒチ向けで中国製。この会社については姉妹品Crab Flavour (No.6614)の試食記もご参照下さい。パッケージの特長は袋の揚げ麺では今や絶滅寸前の「のぞき窓」が残っていること。
そもそものぞき窓は日清がチキンラーメンを発売した際、過去に例が無い製品のため中の麺をチラ見させることで麺の食べ物であることを理解してもらうためのもので、他社もこれに追従した。だが即席麺の普及に伴い説明は不要になり、麺を外光に晒さないためにも1980年頃にはほぼ消滅する。
現在日本の揚げ麺でのぞき窓が残っているのは徳島製粉の金ちゃんラーメンぐらいだろう。
食べてみて、まだ即席麺の袋に当たり前のように「のぞき窓」があった1970年辺り、昭和40年代頃の雰囲気を色濃く残している製品である。これは懐かしいという誉め言葉と、古臭いという非難の両方が含まれる。個人的には懐かしさの方が勝っているかな。
麺は細めの角断面。歯応えは単調というか平板。生麺や最近の即席麺だと、麺を噛み切る際の剪断荷重と顎の変位が非線形(なように感じられるの)でドラマチック(?)なのだが、今回の品はただの比例関係にあるように感じられる。まあスパッとかプルンといったオノマトペをつけにくい、少々単調な食感だということだ。香りも昔の即席麺という感じで、小麦粉の芳醇な香りなどは期待できない。まあこの感覚が昭和四十年代っぽくもあり、上述の通り個人的にはたまにこういうものにありつけるのは嬉しかったりする。
スープは薄めの醤油味でちょっと甘め。やや濁り感がある。エビの香りは殆どしない。姉妹品のNo.6614 Crab Flavourも甘めの薄口醤油味でカニの香りは殆ど無かったし、今回の品と殆ど何も変わらないように感じられた。刺激も弱く、嫌な癖は無く、消極的な味のスープである。
このNikka Ramenは入手が極めて難しいものであるが、もし遭遇する機会があった際はカニ味とエビ味のどちらを選んでも大差無い。昭和を懐かしむ即席麺として貴重な存在である。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 939455 920235 |
会社名 | 日華食品 |
製品名 | Nikka Ramen Shrimp Flavour(タヒチ向け製品、製造は中国) |
謳い文句 | |
調理方法 | ゆで3分 |
質量 | Net85g |
熱量 | kcal (kJ) |
Na | g |
付属品 | 粉末スープ |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めの角断面、輪郭は明快だが歯応えはコシがなく単調、古めかしい袋麺という感じ |
汁・ソース | 薄い醤油味ベース、やや甘めだが海老の香りはよく判らない、脂っ気はなくアッサリ |
具・その他 | 辛い刺激は無い、嫌な味や香りも無く穏やか、姉妹品のカニ味との差が判らなかった |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2020/02/24 |
賞味期限 | 2020/01/16 |
入手方法 | 2019/07/06 Papeete (Tahiti/French Polynesia) |
税込購入価格 | 90 CFP (≒90 JPY) |