No.6573は台湾の維力食品工業、香辣牛肉麵。オーストラリアで購入した輸出仕様で、説明書きは英語と中国語の併記。英文名はWeilih Food Industrial、Instant Noodles with Spicy Beef Flavourとなる。
▲維力炸醤麵
パッケージには二つの丼(片方にはフタがついている)の絵が描かれている。これは同社の看板製品である維力炸醤麵のデザインを踏襲するものであり、兄弟製品であることが伺える。しかし、同社のサイトを見ても今回の香辣牛肉麵の情報は載っていないし画像で検索すると全て英文の説明が併記されている。どうやらこれは輸出専用製品で、台湾国内では正規に出回っていないようだ。
そもそもパッケージに丼の絵が二つ描いてあるのは、汁なし麺である維力炸醤麵が、麺を湯戻しした後のお湯を再利用してスープを作る(マルちゃん焼そば弁当方式)ために丼を二つ使うことを示唆するものである。なのに普通のラーメン(丼を一つしか使わない)である今回の品にもこの絵を流用しているのは、正しい情報の伝達ではない。
とはいえ世界的に認知度がある維力炸醤麵のブランド価値を拝借することで、今回の製品の価値を上げようとする戦略は判らないでもない。この二つの丼の絵そのものが「維力」のアイコンと化しているんだね。
食べてみて、濃くて強い味なのだが、勢いがいま一つというか突き抜けきれていない印象。作り方は麺を鍋で茹でて作る方式と丼に入れてお湯を注ぐ方式の両方が示されており、今回は前者で作ったのだが、このためにちょっと大人しくなっちゃったのかな?と感じた。
麺は細めの扁平角断面。輪郭は明確だが、柔らかめでコシに欠ける印象。スープの強い存在感に負けている。やはりこの麺、この製品は丼お湯入れ方式で作り、無骨で油臭いけれども元気の良い麺を楽しむのが正しいのではないかと思う。後日今回の品とよく似た姉妹品の試食(No.6580 維力肉燥麵)を行うので、その際に確認する。
スープは味の出し方が昔っぽいというか単純な印象。塩分が強く牛肉の脂臭さがある。うま味は化学調味料っぽさがストレートに感じられて強い。醤油の香りに僅かな酸味がある。辛さは程々で激辛には遠く、もっと強くてもよいと思った。粉末スープの中に乾燥した青梗菜が入っており、ちょっとしたアクセントになっている。もっとたくさん入っていて欲しいと思った。
この製品、基本は丼お湯入れ方式で作り、野菜を入れる場合は鍋で茹でて作る、というのが良さそうだ。
国名 | 台湾 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 710199 080726 |
会社名 | 維力食品工業 Weilih Food Industrial |
製品名 | 香辣牛肉麵 Instant Noodles with Spicy Beef Flavour (輸出仕様) |
謳い文句 | |
調理方法 | ゆで3分/丼お湯入れ3分 |
質量 | Net85g |
熱量 | 396kcal (1660kJ) |
Na | 2.33g |
付属品 | ペースト状スープ、粉末スープ(青梗菜入り) |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めの扁平角断面、輪郭は明確だがコシが弱い、丼お湯入れ方式の方が良かったかも |
汁・ソース | 古風な味の出し方、うま味は人工的で強い、塩分も強い、牛脂や香辛料の匂いも強い |
具・その他 | 辛さはあまり強くない、僅かに酸味あり、乾燥チンゲン菜がアクセントになっている |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2019/12/10 |
賞味期限 | 2019/12/01 |
入手方法 | 2019/07/18 Brisbane (Australia) |
税込購入価格 | 0.99 AUD (≒75 JPY) |