No.6291はタイの日清食品、Minced Pork Flavour。タイ語で製品名を書くとรสหมูสับとなり、ムーサブ(Moo Sub)と呼ばれる豚の挽肉を炒めた料理の味(รส)、ということになる。タイでは大抵の即席麺メーカがミンチドポークまたはムーサブ味をラインナップに持っており、一般的な料理なのだろう。
タイに於いて単品の即席麺は訳あり品でない限りスーパーでもコンビニでも定価で売られるのだが、この製品は6.0BでMAMAやYumYum、WaiWaiと同価格。日本の日清食品は即席麺を発明したから特別なんです~、なんてプライドは捨て、ガチンコの勝負に出ている(そうせざるを得ない状況である)ことが伺える。
タイ日清が製造する袋麺の美点は麺が円盤状に成型されているところ。他社で一般的な四角く成型される麺では丼に入れる際に角がつかえて底から麺が浮き上がってしまい、お湯を入れても麺が漬かりきらないことが結構ある。そのため手で麺を二分割または四分割にすることもあるのだが、この円盤状成型だとその手間が省ける。これはチキンラーメンの良き伝統が受け継がれているもの、なのかもしれない。
と思ったら、チキンラーメンも初期の頃は四角く成型されていたらしい(リンク先「めんの形・重量」参照)。なるほどこんなところも徐々に改良されてきているのね。
食べてみて、日本の袋麺と比べてかなり分量が少ない。日本人の一回の食事としては物足りなさを感じる。まあこれは日清だけでなくタイ製袋麺の殆どがそうなのであり、タイの人達の食習慣によるものだろう。で、タイの競合他社と比べると麺の揚げ方が浅いようで焦げ臭さ・香ばしさが弱い。代わりに舌触りにしっとりした感触があり、比較的日本の即席麺に近い印象。これなら、丼お湯入れ方式ではなく鍋で茹でて作ってもイケそうだ。
スープはタイ製品としては控えめで、丁度いいアクセントになる程度の唐辛子の刺激がある。透明度が高く、うま味はやや人工的だがクリアな印象。酸味や甘ったるさは無く、攻撃性は控えめだから日本人がいきなり食べても結構受け入れられるだろう。麺を茹でて作ったら尚更だろうな。
国名 | タイ |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 8 852528 002903 |
会社名 | Nissin Foods Thailand |
製品名 | Minced Pork Flavour Bag Type |
謳い文句 | |
調理方法 | ゆで2分/丼お湯入れ3分 |
質量 | Net60g |
熱量 | 280kcal (1172kJ) |
Na | 1.55g |
付属品 | 粉末スープ、調味油 |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | タイ製袋麺としては珍しくしっとりした舌触り、揚げ物の香ばしさは弱く量は少ない |
汁・ソース | 透明感がある、豚の旨味はやや人工的、唐辛子の辛さは弱く、酸味や甘みは殆ど無い |
具・その他 | 攻撃性が控えめで、日本人でも普通に食べられる味、麺を茹でて作っても良さそうだ |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2018/08/14 |
賞味期限 | 2018/09/05 |
入手方法 | 2018/04/25 Seven-Eleven(Thailand) |
税込購入価格 | 6.0 THB |