No.6099は中国の中粮五谷道場食品、番茄牛腩面。この会社の英文表記はCofcoという何かの頭文字を並べたものになる。
中国市場におけるノンフライ即席麺の先駆けで、最近になってやっと競合大手が追従してきた状況であり、日本における今は亡きカネボウ食品みたいな位置付け。もっとも数年前までは麺もスープもこなれておらず即席麺としての完成度はあまり高くないと思っていた。
しかし中国でも健康志向の人は少なからず存在し、業績はグングン伸びていた・・・んだけど、国営企業ゆえのずさんな経営で近年急降下、即席麺事業を切売りすることになった。こんなところもちょっとカネボウに似ている。(カネボウは国営じゃないけど)
番茄というのはトマトのこと。牛腩という言葉は知らなかったが、調べてみたら牛のバラ肉のことらしい。フタに赤く書かれた升級とはupgradeの意味。非油炸はノンフライ。黒いカップは見た目にとても質感が高い。ツヤ消しの黒地に赤の差し色、まるで高級カメラの様式というか文法を引用したみたいだね。キヤノンの高性能Lレンズとかニコンのシャッター周りを彷彿させる。
赤い線の下側は中空の断熱二層構造になっており、底部にある「+」形の凹部はカップ内側には表れない。凝った構造だし結構コストが掛かっていそう。
食べてみて、スープの第一印象はビーフシチューをお湯で薄めたようなものみたいだと感じた。まあ製品名から連想される通りか。中国製品としてはうま味や塩分、刺激が抑制的で食べやすい。中国の即席麺って味が濃くて食べるうちに疲れちゃうよう製品が多いので、これは異端の部類に入る。
麺はノンフライらしくない曖昧さがある。でも五年前ぐらいと比べると無機質というか不愛想な感じが薄まって、多少の社交性が出てきた感じ。
今回の品はいただき物だが購入価格は中国では高級品に相当する5.90CNYで、現在のレートで丁度100円。中国へ行った際のお土産に買っても落胆することはないと思う。
中粮五谷道場食品の即席麺事業、せっかくここまでの地位を築いてきたのだからどこか買い手が付けばいいんだけどね。
国名 | 中国 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 6 936986 813140 |
会社名 | 中粮五谷道場食品 |
製品名 | 番茄牛腩面 |
謳い文句 | 非油炸 |
調理方法 | 熱湯4分/電子レンジ水6分熱湯2分 |
質量 | Net107/麺75g |
熱量 | 408kcal (1707kJ) |
Na | 1.963g |
付属品 | 液体スープ、粉末スープ、かやく(人参・キャベツ・大豆蛋白質・ねぎ・パクチー) |
ノンフライ麺 | ○ |
汁なし麺 | × |
麺 | 細くて縮れが強いノンフライ、軽めで揚げ麺みたいな食感、昔より食べやすくなった |
汁・ソース | トマトの酸味と牛脂の香りでシチューみたい、旨味は控えめ、尖った部分が全然無い |
具・その他 | パクチーの香り、肉みたいな大豆蛋白質、容器を含め質感が高く中国製品らしくない |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2017/09/23 |
賞味期限 | 2018/02/03 |
入手方法 | 2017/07/05 Kihara特派員様よりいただく |
税込購入価格 |