No.5990は東洋水産、MARUCHAN QTTA SHO-YUラーメン。3月27日に発売されたホヤホヤの新製品。i-ramen.netは慢性的に即席麺の過剰在庫を抱えているので新製品の紹介はいつも遅延気味、速報性に欠けるのがウチの弱点なのだが、今回この製品を店頭で手にした瞬間東洋水産の並々ならぬ意気込みを感じたので、試食スケジュールを組み替えて一刻も早くこの場で紹介することにした。
マルちゃんではなくMARUCHAN、新形状のカップ。この二点だけでも現状をなんとか変えなくちゃ、日清のカップヌードルに匹敵するブランドを築かなくちゃという危機感や覚悟が伝わってくる。マルちゃんを日本語ではなくアルファベットで表記する:これって諸刃の剣で結構危険な賭けのようにも思える。新しさを感じる反面、長年築き上げた親しみやすさが消えてしまって「ナニコレ?」状態になるかもしれん。まあ従来の黄色くて四角いマークを残してあるのは免罪符というか保険のようなものなのかな。そして新形状のPP樹脂製カップ。開口部は普通の円形だが底部へ行くに従って四角形に変化してゆく複雑な形。このカップは二重構造で内側カップの外部にリブを設けて、その上に外皮を接着しているものと思われる。なのでカップの側壁には1mm程度の空気層が出来るために手で持っても全然熱くないし、軽量だがしっかりした剛性がある。表面が平滑で手触りが良いのも注目すべき点。
まあ現在でも徳島製粉の金ちゃんヌードルなんかは二重構造というでは似ているけど、あれは円錐形同士をパッチンではめ込むもので持った感じは頼りない。QTTAのカップのような複雑な形状をした二つの部品をピッタリ綺麗に接着するのはかなり高度な生産技術が要るだろう。何たって恐らく一日に数万、あるいはそれ以上の桁の数量を作るのだから、短時間で成型しつつ不良率を限りなくゼロに近付けなくてはコスト競争で負けてしまう。量産機構マニア(そんなジャンルがあるのか?)の眼で見るとこういう挑戦的な構造にはえらくシビれてしまうのだな。
食べてみて、ヌードルではなくラーメン志向。この点でカップヌードルと差別化を図ろうとしているように感じた。今後の展開が興味深い。
国名 | 日本 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 4 901990 337861 |
会社名 | 東洋水産 |
製品名 | Maruchan Qtta(クッタ) Sho-Yuラーメン |
謳い文句 | This is the SHO-YU RAMEN of “QTTA”. So excited to present it, please enjoy this ramen. It will give you great satisfaction as never before. |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net73/麺60g |
熱量 | 322kcal (1348kJ) |
Na(麺具+汁) | 1.0+1.0g(食塩相当量2.6+2.5g) |
付属品 | なし。粉末スープ、かやく(味付豚肉・えび・たまご・ねぎ)は混込済 |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | 正方形に近い角断面、重量感がありしっかりした食感、ヌードルではなくラーメン的 |
汁・ソース | 甘みが強い、醤油濃度は薄めだがうま味成分は強い、力感は強くなく刺激も控えめ |
具・その他 | 肉団子と卵は大きく迫力がある、エビは小さいが多い、東洋水産の意気込みを感じる |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2017/03/29 |
賞味期限 | 2017/08/17 |
入手方法 | 2017/03/25 相鉄ローゼン |
税込購入価格 | 150 JPY |