No.5850はリトアニアのKauno Grūdai、Instant Noodles Barbecue Flavour。今までこのシリーズの姉妹品でNo.5809でビーフ味、No.5830でチキン味を紹介しているが、これら二製品はムスリム向けのHALAL認定品、それに対して今回の品はHALAL認定マークが付いていない。外観や造りはほぼ同じ文法に則っているのに。

HALAL認証は原材料に豚由来製品を使用しないのみならず調理器具等で豚肉を処理した履歴があってはならないので、今回の製品が本当にHALAL認定を満たさないものならば、それぞれが違う工場で作られていることになる。しかし、即席麺の世界では小さな存在であるこの会社がHALALの有無で生産拠点を分けているとは考えにくい。そんなことをしたら製造コストが著しく不利になり、他社とは競争にならないだろう。推測するならば、今回の製品は実質HALAL相当品であるけれど、バーベキューというこってりした肉をイメージさせる味であり、非ムスリムをターゲットとするためにHALAL表示を敢えて外しているのではないだろうか？地域によってはHALALであることが非ムスリムにとってはあまり美味しくない食品というイメージがあるのかもしれない。日本の即席麺でも低カロリーとか健康志向を強調すれば肥満や体調を気にする人には受けるだろうけど、ガッツリ食べたいとか満腹感を得たい人は敬遠しちゃうのと似たようなもの。あと他に考えられるのは認証コスト、ライセンスフィー（みたいなもの）の負担を嫌ったか。

近い事例はフィリピンのMonde Nissin（Lucky Me!ブランド）でもあり、同じ製品（EANコードが同一）でも仕向地によってHALAL表示を使い分けている（過去の試食記　No.5641）。