No.6835 信陽食品 ポンちゃん豆カップラーメン しょうゆ

No.6835は信陽食品、ポンちゃん豆カップラーメン しょうゆ。信陽食品は長野県の会社で、1964年に袋のポンちゃんラーメンを発売する老舗。この会社は即席麺に関してあまり拡大志向を持っていないようで、地元の顧客向けに昔ながらの製品を脈々と販売している、という印象を持っている。

今回十年以上ぶりにポンちゃんを食べるのだが、カップの側面を見て「製造所:ユタカフーズ株式会社」とあるのを発見。ここは東洋水産グループで、知らないうちにポンちゃんはマルちゃんの親戚になっていたのであった。まあ今の時代、稼働率の悪そうなラインを維持するよりも、他所へ製造をアウトソースする方が合理的なんだろうなあ。

食べてみて、レトロで牧歌的なパッケージのイメージ通り、素朴て懐かしさが漂う味だった。昭和の時代、私で言えば学生時代に夜食で食べたカップ麺の感覚が蘇ってきたよ。

辛辣な表現をするならば油臭い麺と乾燥粉末っぽい味のスープに過ぎないのだが、この安っぽい味を嫌だと思うか?と問われれば完全に否である。この令和の時代になってもよくぞ昔の味を残して生き続けてくれたものであると感謝の念に堪えない。

麺は細めの角断面。少し気泡感があるものの、粘りがあり脆さを感じることはない。揚げ油の匂いがストレートに感じられ、これは嫌味には感じず懐かしい匂いだと思った。但し麺質量が30gの「まめサイズ」であり、これだけで空腹を満たすことは難しい。

スープは粉末っぽい香りの醤油味で、うま味や香りはやや人工的で平板。子供向けのおやつを想定しているのか辛い刺激は無い。昭和50年(カップヌードル発売から4年)近辺のカップ麺の雰囲気を色濃く残しており、懐かしい気分になる。決して嫌な印象は受けなかった。

具はミニサイズの割にはふっくらしたコーンがたっぷり入っており意外感がある。標準サイズの製品でもこの1/4程度の量しか入っていないのがいくらでもあるよ。挽肉は細かくて濃い味が付いているが大豆蛋白質みたいな食感。蒲鉾は二枚。小さな製品なのに具に関して文句は無い。

製造をユタカフーズへアウトソースしても、パッケージのたぬきの絵から想起されるポンちゃんらしさはきちんと継承されていた。余所者の無責任な要望だが、ポンちゃんラーメンには下手な企画屋の口車に騙されて有名店シリーズとかタイアップ製品やら激辛・濃厚といった流行り物に色気を出さず、ずっとこの質素なマイペース路線を貫いてほしいな。

国名 日本
ジャンル カップラーメン
EANコード 4 973644 000155
会社名 信陽食品
製品名 ポンちゃん豆カップラーメン しょうゆ (製造はユタカフーズ)
謳い文句 まめサイズ
調理方法 熱湯3分
質量 Net36/麺30g
熱量 157kcal (657kJ)
Na(麺具+汁) ~g(食塩相当量0.8+1.8g)
付属品 粉末スープ(ねぎ入り)。かやく(コーン・味付鶏挽肉・かまぼこ)は混込済
ノンフライ麺 ×
湯切り 不要
細めの角断面、気泡感があるが粘りもあり脆さは感じない、揚げ油の匂いが懐かしい
汁・ソース 粉末っぽい醤油味、やや人工的で平板、辛い刺激なし、素朴な昭和のカップ麺の香り
具・その他 ふくよかなコーンがたくさん、ミニカップだが具は充実、外観も中身もレトロな印象
総合評価 ★★2
試食日 2020/12/20
賞味期限 2021/02/26
入手方法 2020/10/24 Kazue特派員様よりいただく
税込購入価格