No.7535は日清食品、日清ラ王 醤油 3食パック。袋のラ王醤油を食べるのは12年ぶり。昔のパッケージの方が上品で高級そうだな。
▲初代袋のラ王醤油(2012年)
今年三月に行なわれたリニューアルで、パック販売が五個から三個へ変更された。私個人としては五個パックの袋麺は購入を少し躊躇するが、三個パックだと心理的な障壁がうんと低くなり気軽に買い物カゴへ放り込める。最近は競合他社を含め三個パックの製品が増殖中だが、この流れの源は2020年に発売された「日清これ絶対うまいやつ」であり、中身を含めて実験的な意味合いが強い製品だなあと感じていた。それから四年を経て看板ブランドのラ王にも波及されるようになったんだなあと思うと感慨深い。
食べてみて、正攻法で整っている袋麺、という印象。決して驚かせるような要素はなく、日々の生活の伴侶として安定したパフォーマンスを発揮する。それだけに時として物足りなさを感じる時もあるかもしれない。昔は麺もスープも粗削りだがもうちょっとギラギラした野望のようなものを感じたように記憶する。
と同時に、全体的な雰囲気が前述の「日清これ絶対うまいやつ」に接近したように感じた。私の主観では双方とも、麺もスープも計算され尽し、目的に対して最短距離でアプローチするクールな管理主義が徹底されていると感じた。裏を返せば情熱的な要素、予測不能な感情の爆発はここにはない。
ウチの試食記でさんざん「日清これ絶対うまいやつ」は情熱的なパッケージと冷静な中身が合っていない、と評してきたが、その冷静さがメインストリームのラ王にも波及したように感じた。(一方、マルちゃんZUBAAAAN!は意図的にエモさを強調して、これ絶対〜の日清的理路整然さと対向させているのが興味深い)
三個パックの税抜希望小売価格はラ王が408円、これ絶対~が354円で差があるが、ラ王の方が王道路線で僅かに丁寧かな、という感じ。対してこれ絶対~は先行市場調査というか切り込み隊長といった位置付けのように思える。
麺は2.5mmの角断面で、縮れが殆どない。表面がしっとりとして、角のない優しい舌触り。粘りがあって緻密な印象。反面やや単調で、整い過ぎている印象もある。人を驚かせるような要素はないが、毎日食べる麺としては相応しい。
スープは濁りの少ない濃い茶色で、鶏ガラを煮込んだ匂いがする。尖った部分はなくマイルドな味で、醤油の香りを強く打ち出しており、正攻法の醤油味という感じである。麺と同様に味や香りが隅々まできちんと整理・管理されていると思った。うま味は強く、刺激や尖った香りはない。
華やかさに欠けるので薬味を入れたい。具は何を入れても大丈夫だろう。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 902105 902264 (3p:115107) |
会社名 | 日清食品 |
製品名 | 日清ラ王 醤油 3食パック |
謳い文句 | 鶏こく 追い求めたのは王道、本格、上質 鶏の旨みと醤油のコク深い余韻 小豆島産醤油使用 まるで、生めん。ノンフライ製法 |
調理方法 | ゆで4分 |
質量 | 内容量101g/麺80g |
熱量 | 344kcal(1,440kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量2.2+3.5g) |
付属品 | 液体スープ |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 不要 |
麺 | 2.5mmの角断面、殆ど縮れなし、しっとり緻密な印象、反面やや単調で整い過ぎてる |
汁・ソース | 弱濁りの濃い茶色、鶏ガラの匂い、醤油の香りを強調、管理された味、過激さはなし |
具・その他 | 華やかさに欠けるので薬味を入れたい、具は何でもOK、同社これ絶対に〜に近付いた |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2024/06/12 |
賞味期限 | 2024/10/17 |
入手方法 | 2024/03/21 相鉄ローゼン |
税込購入価格 | 279 JPY / 3p |