No.7125は日清食品、日清焼そば。1963年7月に発売された世界初の即席汁なし麺。そもそもはチキンラーメンの製造過程で発生する折れくずを再利用しようとする研究の中から生まれた製品。
このため当初はチキンラーメンと途中まで同じ製造ラインを共用していたらしい(ソースは別添)。麺を油で揚げてあるので家庭で調理する際に油を引く必要がないという点で強い訴求力を持っていた。
私が十歳を過ぎた頃、汁ありの即席ラーメンを作る技を習得した後は焼そば(日清焼そば、鉄板焼そば、サッポロ一番ソースやきそば)に挑んたのだが、火力の調節や混ぜ方が下手でフライパンに麺を大量に焦げ付かせてしまい、暫く悲しい思いをしたもの。
(半分以上を焦がし、悔しくて泣いた記憶がある。当時は銘柄による作り易さや焦げ付きにくさが結構違ったんだよ。今はフライパンの表面加工も進化して、悲劇は過去のものとなっただろう)
食べてみて、最近のカップ焼そばのような派手で華やかな香りや刺激はないものの、地味に生活を支えてくれる製品だと感じた。安心の味といえるだろう。今回久しぶりに食べたのだが、これは家に常備しておいてもいい製品だなと改めて思った。袋麺だから具や香辛料を追加して性格を変えるのも容易だし。
実は次々回のNo.7127でサッポロ一番ソースやきそばを採り上げるので同時比較をしたのだが、結構性格が異なることを確認した。
あちらがソースっぽさや(比較的)ジャンキーっぽさを感じさせる味なのに対し、今回の日清焼そばはソースというよりもスッキリした和風っぽさを意識させる、やや線の細い味になっている。一方でソースが粉末なので即席の焼そばらしい(?)瞬発力とかキレは悪くない。正直なところどちらも甲乙つけ難いと思った。
麺は幅2mm強の角断面で、輪郭とエッジがハッキリしている。柔らかめで、軸方向への伸びも多めなので、若干の頼りなさを感じる。ただこの辺は袋の焼そばでは、水の量や混ぜ方の工夫でカバーすることは可能。やはりカップ焼そばとは異なり麺を高温に晒して「焼く」ことによる、食べ物としての上質さを感じる。別途大盛り版(麺89→134g)があるせいか、量は標準的。
ソースはスッキリして上品な印象。醤油や鰹だしのような和風っぽいうま味が感じられる反面、ウスターソースっぽさは弱い。甘めだが、酸味やスパイシーさは控えめ。粉末ソースのせいか、味にダイレクト感がある反面、平板で奥の深さは感じられない。青海苔ももう少し香って欲しい。麺の押し出しが弱めでソースも比較的単調なため、肉と野菜はたくさん入れたいところだ。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋焼そば |
EANコード | 4 902105 001233 (5p:051238) |
会社名 | 日清食品 |
製品名 | 日清焼そば |
謳い文句 | スパイスのきいた特製ソース 特製ソース・青のりつき ロボットコンロ チリチリ |
調理方法 | 水気がなくなるまで炒める |
質量 | Net100/麺89g |
熱量 | 490kcal (2052kJ) |
Na | ~g(食塩相当量3.8g) |
付属品 | 粉末ソース、青のり |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 幅2mm強の角断面、輪郭と角が明確、柔らかめで軸方向の伸びも大きくやや頼りない |
汁・ソース | スッキリ和風で上品、ソース感は弱い、甘めだが刺激や酸味は控えめ、粉末の直接感 |
具・その他 | 安心感がある、麺は押し出しが弱くソースもやや単調なので、具をたくさん入れたい |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2022/07/30 |
賞味期限 | 2022/11/03 |
入手方法 | 2022/04/02 グルメシティ |
税込購入価格 | 354 JPY / 5p |