No.6888はマルタイ、縦型ちゃんぽん。同社には1986年に登場したどんぶり型カップの長崎ちゃんぽん存在する。今回紹介する縦型ちゃんぽん(正式名称に「長崎」は含まれない)は以前から存在していたものの、最近フタのデザインをどんぶり型と同傾向のものにして再登場。デザインを揃えるということはファミリーであることの表現でもあるので、両者の味にどれほどの関連性があるのか探ってみたい。
▲今回の縦型カップとどんぶり型カップ
製品仕様として本製品は湯戻し4分に対しどんぶり型は5分、質量は65g対93g、添付品無しに対し粉末スープ・かやく・調味油付きと結構な格差がある。まあファミリーならば上下の差があってもおかしなことではない。
食べてみて、どんぶり型カップと同傾向の味であることは確認できた。なのでファミリーと称しても問題無い。だが目指すところへ行くためのアプローチは結構違う。今回両者を続けて食べたのだが、やはりどんぶり型の方が貫禄と落ち着きがあると感じた。ファミリーといっても少なくとも兄弟ではなく、親と子もしくは孫といった程度の違いがあり、それは単なる分量の差だけではない。
この縦型ちゃんぽんは力感や潤い、奥行き感といった官能評価的部分がおしなべて弱い。その分を他の手段で補いつつ何とか似た味に仕立てた印象を持った。だが調味油が付かないハンディは大きく、越えられない壁がある。一方で力感の弱さはカロリー摂取が気になる人にとっては悪い話じゃなく(284対437kcal)、あのちゃんぽんとよく似た味を気兼ねなく食べたいという需要には適うだろう。
麺は縦型カップとしては太い丸断面でやや硬い。表面はツルツルしてすする際の摩擦が少ない感じ。この点どんぶり型と若干の違いがあり、また比べると今回の品は立派に見せようと背伸びをしているようなぎこちない印象を持った。
スープはミルキーな魚介+豚骨味。うま味や香辛料は十分に出ているがやや類型的な気もする。どんぶり型と比べると味の傾向はよく似ていてボンヤリしながら食べると区別できないと思うが、明らかに奥行き感うや底力に欠け隙間を感じる。別添調味油無しだとこのへんが限界なのかもしれない。
▲どんぶり型の出来上がり図
具はキャベツや蒲鉾などでカラフル。欲を言えば海老やイカ、豚肉があればなあと思う。このへんの事情はどんぶり型も一緒(昔のどんぶり型にはイカが入っていた筈)。
普通の食事としてどちらがいいかといえばどんぶり型一択であるが、あまり空腹でない時とか他に食べるものがあっておつゆ代わりとしてとか、前述のカロリー制限目当てであれば悪くない。
国名 | 日本 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 4 902702 004156 |
会社名 | マルタイ |
製品名 | マルタイ 縦型ちゃんぽん |
謳い文句 | うま推し!えびといかの旨みと野菜の甘みがきいたあっさり白湯スープ (製造は太平食品工業) |
調理方法 | 熱湯4分 |
質量 | Net65/麺52g |
熱量 | 284kcal (1189kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量1.3+2.9g) |
付属品 | なし。粉末スープ、かやく(キャベツ・カマボコ・コーン・ニンジン)は混込済 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 縦型にしては太い丸断面で硬め、表面はツルツル、立派に見せようと無理してる感じ |
汁・ソース | ミルキーな海鮮豚骨、旨味は十分だが類型的、調味油が無く奥行き感や潤いに欠ける |
具・その他 | 具はカラフルだが魚介や肉も欲しい、丼型のちゃんぽんと同傾向だが明確な格差あり |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2021/04/15 |
賞味期限 | 2021/05/27 |
入手方法 | 2021/01/06 ライフ |
税込購入価格 | 117 JPY |