No.6870は米国のCampbell Soup Company、Campbell’s Condensed Soup Healthy Request Homestyle Chicken Noodle。Andy Warholの作品で有名な缶スープの老舗で、ヌードル入りの品。ウチとして扱うべきものかどうかは微妙なところだが、世界にはこういう麺製品も存在するということで紹介する。
日本でもキャンベルの缶スープは発売されているが、ヌードル入りのものは英文版(米国直輸入)の一種類のみで扱いも小さい。しかし米国ではヌードル入りだけで十数種類もあり、ごく一般的なもののようだ。作り方は缶一杯の水で希釈して温めるだけ。特に記載は無いものの、カロリー計算から逆算すると一缶四人前程度の想定だろう。
(なお、本Blog上におけるジャンル分けにおいて、この製品の出現によって新たな缶ラーメンという括りを設けるには至らないと判断し、製品容器≠食器という観点から袋麺扱いとした)
食べてみて、スープは即席の域を超えた臨場感があり良い。一方麺は乾麺ではない割には単調だけど、これは米国人が麺に日本のラーメンのようなコシやら歯応えを求めていないこともあるのだろう。
▲2007年頃の日本の缶ラーメン(こんにゃく麺)
かつて日本の缶入りラーメンを何度か食したことがあったが、それらはみなこんにゃく麺であり、ラーメンとは程遠いものであった。それに対して今回の品は小麦粉と卵ベースの麺であり、少しはラーメンに近いものであるが、まだまだ遠いなあ。
麺は白く細めの扁平断面で、エッジは丸められている。長さが三センチ程度と短く、箸で食べるのはストレスが溜まりそう。表面はツルツルしており滑らか。見た目はえのき茸の軸のようである。
長い時間スープに浸っていたためか、少々水膨れしたようなブヨブヨしてだらしない歯応えであり、コシと呼べるような反発力は殆ど無い。また香りもあまり漂って来ず単調だ。
スープは透明感があり、スムーズな舌触り。二倍希釈で濃縮・還元の度合いが穏やかなため喉越しも自然な感じ。うま味も調味料っぽい強調感が全然無く、たった今寸胴鍋から汲んできたばかりという感じのリアリティがある。塩分と脂っ気はかなり控えめ。これは本製品がHealthy Requestというシリーズに属するからであろう。
具の人参やセロリは柔らかくて香りも癖が無く食べやすい。一センチ角の鶏肉も麺が単調なせいか十分に有難味がある。
日本人が持つラーメンの評価軸で測れば汁高麺低と表現できるが、米国人はこの製品を主食とはせずにあくまでスープ、具として麺が入っているスープとして捉えているだろうから麺の改善を望んでも意味の無いことだろう。
一方で、日本のメーカーが本腰を入れて缶入りラーメンの開発に乗り出したら、画期的な麺を創り出して凄いものが出来るかもしれない!?なんて淡い期待もしてしまうのだ。
国名 | 米国 |
ジャンル | 缶ラーメン |
EANコード | 0 51000 16721 7 (UPC) |
会社名 | Campbell Soup Company |
製品名 | Campbell’s Condensed Soup Healthy Request Homestyle Chicken Noodle |
謳い文句 | |
調理方法 | 温める |
質量 | Net298g |
熱量 | 60kcal (251kJ)* (*per 1/2 cup / 120mg) |
Na | 0.41g* |
付属品 | なし |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めの扁平断面、長さ約3cm、表面はツルツル、ブヨブヨした食感、えのき茸みたい |
汁・ソース | 透明感があり自然でリアルな喉越し、濃縮した強調感がなく脂っぽさや塩分も控えめ |
具・その他 | 人参やセロリは柔らかく癖がない、鶏肉は有難い、麺はスープの添え物的だが面白い |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2021/03/11 |
賞味期限 | 2021/05/07 |
入手方法 | 2019/06/07 New York (USA) |
税込購入価格 | 2.60 USD (≒281 JPY) |