No.6854はベトナムのAsia Food Technology (Micoem)、Cung Đình Sườn Hầm Ngũ Quả。Cung Đìnhは王国という意味のブランド名。英語の品名はBraised Ribs with Five Fruits、五種の果物とスペアリブを煮込んだスープである。姉妹品の辛い海老スープ味をNo.6834で紹介している。
日本語の説明には無かったのでWebサイトを当たってみたところ、五種の果物はトマト・ニンニク・玉ねぎ・大根・コールラビ(kohlrabi:カブとキャベツを掛け合わせたようなもの)であり、う~ん果物というよりは野菜だよなあ、と思ってしまった。
食べてみて、スープが粉末ではなくペースト状のために安っぽい乾燥臭さが無く結構キチンとしている反面、麺と具は頼りない。豚の肉汁っぽさや香草の匂いが感じられて、スープは結構楽しめる。
ただし商品名でFive Fruitsと書かれていれば、どうしてもリンゴやパイナップル、マンゴーとかバナナ等の甘酸っぱい味を連想してしまうのだが、そのような要素は殆ど無い。予想というか期待を裏切られた気分である。
麺は細めで角は丸められており、細かな気泡感がありしなっとした口当たり。歯応えとかコシといったものは無く、しっかりしている麺だという印象は全く受けない。まあこのへんは日本人とベトナム人で麺に対して求める要素が違うだろうから仕方ないし、この違和感こそが海外の即席麺を食べる際の面白さでもある。
スープはペースト状であり適度な脂も入っているため、しっとりとした口当たりであり、いかにも粉末!というような乾いた匂いがしないのは美点。厚い豚肉を焼いた時に出てくる肉汁のような味がする。うま味はかなり強いのだが、素のグルタミン酸ソーダを舐めるような嫌味な感覚は無いのが幸い。
上述の通り日本人が考えるフルーツっぽさは皆無。かといって野菜がタップリという感じでもない。またパクチーの香りは結構強いものの辛い刺激はあまりなく、この辺がタイとは違うベトナムの味、という気がする。
具の大豆蛋白質は油揚げみたいな食感。大量のねぎと合わせて具としてはあまり有難味が無い、というか邪魔に思えた。
この製品、残念ながらほとんどの日本人を満足させることは出来ないだろうと思うが、スープに関してはベトナムっぽい味覚とはこうなんだ、ということを知るためには十分役立つと思う。
国名 | ベトナム |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 8 936010 681224 |
会社名 | Asia Food Technology |
製品名 | Cung Đình Sườn Hầm Ngũ Quả (Braised Ribs with Five Fruits) |
謳い文句 | |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net65/麺51.5g |
熱量 | 280.2kcal (1173kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量1.5g) |
付属品 | 粉末スープ、かやく(にんじん・大豆ミート・ねぎ・エリンギウム) |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めで角が丸く穏やかな舌触り、細かな気泡感があり、シナっとした食感で頼りない |
汁・ソース | ペースト状のためしっとり滑らか、豚の肉汁の味、旨味は強いが嫌味なし、辛くない |
具・その他 | 大豆蛋白質の塊は油揚げみたいな香りと食感、ネギは多いが邪魔、スープが突出する |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2021/01/23 |
賞味期限 | 2021/04/12 |
入手方法 | 2020/11/10 ドン・キホーテ |
税込購入価格 | 118 JPY |