No.6827はイトメン、カップしょうがスープ味ラーメン。東日本では見かける機会が殆ど無いであろう一品。同社の「素材の風味シリーズ」に属す製品であり、他にしじみとたまねぎ風味(リニューアル前の品をそれぞれNo.4912、5838で試食済)がある。
袋版があるわけでもないのに、正式な製品名は先頭に「カップ」が付いている。何だか冗長だし必要があるのかな?と思ったが、同社の製品情報一覧を見ると、あのチャンポンめんを含む全てのカップ麺の名称の冒頭に「カップ」が付いていた。イトメンの命名規則なんだね。
食べてみて、予想した以上に生姜の香りが強く張り出している。もし本品がただの「塩ラーメン」という名前だったらクレームになってしまうだろう。それぐらいに吹っ切れている味造りであり割り切りや潔さを感じる。
逆に何の変哲も無い普及価格帯のカップ麺を、いくつかの工夫でガラッと性格を一変させたサンプルを見るようでもある。
麺はやや細めの角断面で潤いに欠けボソボソした食感だが、下手に自己主張をしておらず生姜スープをうまく引き立てている。麺もスープも中途半端な潤いとか重厚さなどは持っておらず、方向性が一致していると感じた。
スープは透明感が残る淡い色。基本部分は粉末っぽさを感じる塩ラーメンっぽい味である。しかしスープには生姜の香りがとても強く付いており、さらにかやくとしても2mm角ぐらいの生姜の粒々が入っている。この二種類の香りは若干異なるため、微妙なハーモニーを奏でているかのようだ。
生姜の香りは決して口当りの良さだけを追求したものではなく、苦みすら感じるもの。これを嫌がる人は一定数確実に存在すると思うのだが、個人的にはよくぞここまでやってくれたと思う。
うま味は十分以上でやや人工的、胡椒や唐辛子の刺激は殆ど感じなかった。具はチンゲン菜が珍しいが、生姜の香りに隠れてしまって存在感が薄い。5mm角ぐらいの豆腐はカップ麺の具にありがちなやや潤いに欠けるもの。まあスープが生姜風味に全振りしているため、具の存在はそれなりに有難い。
食べた後で体が熱くなってきた!素材の風味に焦点を当てる企画は面白いと思うし、もっといろんな製品展開を期待する。
国名 | 日本 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 4 901104 305601 |
会社名 | イトメン |
製品名 | カップしょうがスープ味ラーメン |
謳い文句 | うまみを生かした素材の風味シリーズ カラダぽかぽか すっきりしょうが風味 |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net78/麺65g |
熱量 | 355kcal (1486kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量1.2+4.1g) |
付属品 | 粉末スープ、かやく(チンゲン菜・キャベツ・豆腐・生姜) |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めの角断面、潤いに欠けボソボソした食感、自己主張は弱い、スープとの相性は良 |
汁・ソース | 透明感がある粉末っぽい塩味、生姜の香りが強烈で苦味を感じる程、辛い刺激は無い |
具・その他 | 生姜の粒々がスープとは違う香りを発する、体が熱くなる、明確な個性があって良い |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2020/12/08 |
賞味期限 | 2020/12/28 |
入手方法 | 2020/09/24 播州麺本舗 |
税込購入価格 | 190 JPY |