No.6800は米国のAmerican Roland Food、Roland Ramen Mushroom。Roland製品はNo.5139等で三種類のカップ麺を紹介したことがあるが袋麺は初。この製品を見た瞬間、垢抜けない「RAMEN」の書体に強い既視感を持った。なんだっけ・・・?
▲「AMEN」文字が酷似
双方にあるAlimentary Pasteという表現は珍しい
その答えはNo.6729で紹介したイトメンのタヒチ向け輸出仕様All-In-One Ramenである。Rは別物だしAの太い側やEの中棒の位置やヒゲの向きなどもよく見ると違うが、Mの下方凹部処理などは偶然の一致とは思えない。PCの無き時代にどちらかがどっちかを見ながら(あるいはどちらも同じものを参照して)手描きでデザインしたんだろうな~、と想像する。
食べてみて、全然アメリカンな雰囲気ではなく、極めて亜細亜チックな味である。日本人が食べても素朴な塩ラーメンとして素直に受け容れられるだろう。パッケージの見た目通り三十~四十年ぐらい昔にタイムスリップしたみたいな感覚だ。
麺は中太の角断面で、柔らかめだが輪郭はハッキリしている。歯応えは単調でコシも弱い。とはいえ何となく人懐っこいような麺であり、揚げ物の香ばしさを含めて昭和の旧き佳き時代を彷彿させるもの。頼りないけど嫌じゃない。
スープは淡い茶色に濁っており、うま味は強くてかなりケミカル的。椎茸の香りも人工香料っぽい。こう書くと何も良いところが無いみたいだが、即席麺の神髄はバランスの妙にあり、油っぽい麺と人工的なスープが合わさるとネガが相殺されるためか意外と嫌な感じを受けなくなるのだ。
辛い刺激はなくとことんマイルド。僅かに醤油の香りも感じられる。塩分は結構強く、前述のわざとらしい香りを緩和する意味でもスープは心持ち薄めに作るのがいいように思った。米国製品にありがちな、薄くて乾いたような味気無さはこの製品には当てはまらない。
なおこの製品の原産国はシンガポールである旨の表記があり、様々な状況証拠からTat Hui Foods社(KOKAブランド)によるものだと推測する。
国名 | 米国 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 0 41224 72230 4 (UPC) |
会社名 | American Roland Food |
製品名 | Roland Ramen Mushroom 伊府麺 冬菇味麺(製造はシンガポール) |
謳い文句 | |
調理方法 | ゆで3分 |
質量 | Net85g |
熱量 | 390kcal (1633kJ) |
Na | 1.47g |
付属品 | 粉末スープ |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 中太の角断面、輪郭は明確、柔らかめでコシがなく頼りないが、人懐っこく憎めない |
汁・ソース | 濁り感有、薄口醤油基調で人工的な旨味と椎茸臭が強い、マイルドで辛い刺激も無い |
具・その他 | 各要素は安っぽいがバランスが良く好感が持てる、アメリカンな要素は無く亜細亜的 |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2020/10/24 |
賞味期限 | 2020/09/30 |
入手方法 | 2019/06/16 Murakami隊長様よりいただく |
税込購入価格 | 0.45 USD≒49 JPY |