No.6719は米国の日清食品、Chow Mein Shrimp Flavor。Chow Meinは炒麺、焼そばのことである。電子レンジ調理の専用品で、結構昔(十年以上前)からある製品。現在八種類の味を揃える。宿命のライバルである米国MaruchanもYakisobaという名で似たような製品群を有している。
海外の即席麺は袋・カップを問わず電子レンジ調理を可とするものが結構多いのだが、日本で一般的な出力600Wの電子レンジではなく1kWぐらいの大出力を前提とするものが普通であり、そのせいか日本ではうまく作れないことがある。なのでウチは積極的には電子レンジ調理を行わないのだが、専用品だからしょうがない。
食べてみて、やはりあまりうまく出来なかった。この製品は日本のカップ焼そばとは違い湯切りを行わないものだが、水分がうまく飛ばずに随分と残ってしまい、ザブザブした水っぽいソースに麺を絡めて食べることとなってしまった。
ちなみに本製品の作り方は室温の水を内側の線まで入れ、1kWの電子レンジで5分加熱し、一分放置した後にソース等を入れてかき混ぜることになっている。そして調理後に少し水分が残ることが望ましいとも書かれている。
今回は600Wの電子レンジを用いたこともあり、仕上がり具合に応じて加熱時間を延長したのだが、結局うまくいかなかった。加熱時間の他にも水質や室温等でメーカが想定した前提条件が違うのかもしれない。
麺は幅広の扁平断面。麺をすくい上げると水滴が垂れるぐらいのかなり多めの水分が残ってしまい、焼そばなのかラーメンなのか判らない状態である。そして最初から麺が伸びたような頼りない食感であり、時間の経過とともに更に締まりがなくなってゆく。そのくせ、湯戻りしきっていない部分も若干残っている。麺の食感を楽しむというレベルのものではない。
ソースは塩味ベースの大人しい味。うま味や塩分や海老の香りもみな遠慮がちで、攻撃性の少ない味だ。日本の焼そばとは違ってソースやら醤油の香りは無い。辛い刺激や癖のある香りも無い。ただ調味油は潤いや仄かな香りで効果的。ジャンキーっぽさの無い上品な味付けであり、決して悪くない。
具は小さなエビやキャベツなどが入っているが、水分が多いためかふやけて水っぽい感じになり、あまり有難味を感じなかった。
正直言って今回の試食ではあまり芳しくない印象を持ったのだが、一方で日本の環境で作ったがために本領を発揮できていないのではないかというモヤモヤしたやり残し感もある。メーカが想定するベストコンディションの状態で食べてみたいなあ。
国名 | 米国 |
ジャンル | カップ焼そば |
EANコード | 0 70662 08722 0 (UPC) |
会社名 | Nissin Foods (USA) |
製品名 | Chow Mein Shrimp Flavor |
謳い文句 | with Other Natural Flavors, No Added MSG |
調理方法 | 電子レンジ5分@1kW |
質量 | Net113g |
熱量 | 560kcal (2345kJ) |
Na | 1.06g |
付属品 | 粉末ソース、調味油。かやく(キャベツ・赤唐辛子・えび)は混込済 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 幅広の扁平断面で存在感大、加熱後に水分が大量に残り違和感大、湯戻りムラも多い |
汁・ソース | 塩味ベースのアッサリしたエビ味、うま味も塩分も刺激も控えめ、上品で潤いもある |
具・その他 | エビは小さく野菜も少ない、湯切り不要のレンジ調理焼そばはうまく作るのが難しい |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2020/06/10 |
賞味期限 | 2020/05/02 |
入手方法 | 2019/06/07 New York (USA) |
税込購入価格 | 1.89 USD (≒204 JPY) |