No.6714は米国のUnilever、Lipton Soup Secrets Chicken Noodle。袋麺でもカップ麺でもなく、箱麺とでも言える形態の製品。鍋と器が必要なことから分類上は袋麺として扱うこととする。スープが付いた麺というよりは、スープの具として麺が入っているようなものであり、スーパーでも即席麺ではなく缶詰などを含むスープの売り場に置かれていた。日本で生まれた即席麺の影響をあまり受けていないというか、全く無縁の製品のように思われる。
リプトンはスコットランドが発祥であり日本では紅茶の会社という認識だが、世界的には幅広い事業展開を行っており、アフリカでは一般的な即席麺(揚げ麺)も販売している。
麺と粉末スープと具が一緒に入った袋が二包入っている(同じもの)。説明書きを見ると一袋当たり三カップのお湯で五分間煮込むよう指示がある(電子レンジ調理も可)。
栄養成分の表示は一袋の1/3(20g)当たりの値が示されている。つまりは一袋が三人前、一箱で六人前という扱いなのだ。一人分は本製品を20gとお湯一カップと少なく、何かしら主菜があった上での「おつゆ」としての用途を想定した製品なのだろう。
▲袋は二つとも同じもの(表と裏)
食べてみて、やはりスープが主であって麺はあくまで具としての扱い。一袋三人前を一度に食べたのだが、ああ食った~、という満腹感は得られなかった。スープとして見れば癖の少ない素直な味。麺はスプーンで食べることを想定した短いもので、食感はラーメンではなくパスタに近いもの。
麺は直径1mm程度の細い丸断面で、長さは小指の先ぐらいで約15mm。色も形もスパゲッティの親戚だと思えるノンフライ麺。縮れは無く真っ直ぐ。輪郭はちょっと曖昧でネチャっとした鈍い噛み応え。小麦の香りは今一つ。存在を強く主張するものではない。また、密度というか比重が高いためすぐに器の底に沈殿してしまい、スプーンで麺をすくって掘り出すような食べ方になる。
スープは澱粉質の濁り感があり、ザラザラした舌触り。塩分が結構強めの洋風チキンスープ。液体スープのようなしっとり感は無いものの、粉末臭さは無く素直な味。脂っぽさは無くアッサリ。うま味は強いが嫌味ではない。僅かに胡椒の刺激があるがピリッとはしない。鶏肉が結構たくさん入っており、繊維質の食感がいいアクセントになっている。
というわけで、この製品はコース料理の中で主菜の前に出てくるスープとしての扱いを想定したものであり、(今回の試食のように)これだけで一回の食事を賄うものではない。なので日本の即席麺と競合するものでもない。
国名 | 米国 |
ジャンル | 箱パスタ |
EANコード | 0 41000 00332 5 (UPC) |
会社名 | Unilever |
製品名 | Lipton Soup Secrets Chicken Noodle |
謳い文句 | Soup Mix with Diced White Chicken Meat |
調理方法 | ゆで5分/電子レンジ12〜14分 |
質量 | Net119g |
熱量 | 70kcal (293kJ)*一人前(1/6箱分) |
Na | 0.64g* |
付属品 | なし。粉末スープ、かやく(鶏肉・パセリ)は混込済 |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 不要 |
麺 | 直径1mm、長さ15mm程度の細いパスタ状ノンフライ麺、鈍い歯応え、底に沈殿しがち |
汁・ソース | 澱粉質のゴモゴモ感、塩分とうま味は強い、脂っ気は無くアッサリ、嫌味のない味 |
具・その他 | 僅かに胡椒の刺激、鶏肉は繊維質の歯応えがアクセントになる、スープが主で麺は従 |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2020/06/03 |
賞味期限 | 2020/04/30 |
入手方法 | 2019/06/07 New York (USA) |
税込購入価格 | 2.29 USD (≒247 JPY) |