No.7127はサンヨー食品、サッポロ一番 ソースやきそば。サンヨー食品として初めての焼そばは1967年4月に登場のアラビヤン焼そばである。遅れること四年、1971年4月に近代的な液体ソースを引っ提げてサッポロ一番ソースやきそばが登場。すぐに人気商品となり、アラビヤンは絶滅したものと思われた。
▲サンヨー食品袋焼そばのもう一つの看板、アラビヤン
(粉末ソース)
しかし一部千葉と茨城のファンによる熱い支持を得ながら脈々と生き延び、捲土重来を期して密かに牙を研いでいた。今世紀に入り全国区に復帰、競合関係になるなど誰もが思わなかったろう。歴史ドラマ風に言えば、過去アラビヤンを根絶しなかったがために現在、サッポロ一番ソースやきそばの社内独占的地位が脅かされているのだ。
(なお、ここまで書きながら今回はアラビヤン焼そばとの比較はしていません。あくまでNo.7125日清焼そばとの比較が主です)
食べてみて、液体ソースならではの潤いとコッテリした油っぽさがあり、粉末ソースを採る日清焼そば(やアラビヤン焼そば)との差別化要因になっている。また液体ソースを採る明星食品の鉄板焼そば(無印のみ。かつお風味は粉末ソース)よりも積極的に前へ出る味だと思った。
ソースが液体か粉末か以外にも、日清焼そばが若干和風寄りの味に感じられたのに対し、今回の品は焼そばの王道的なソース味、という感じで、悪く言えばややジャンキーっぽさがある。
とはいえ、これはあくまで袋の焼そばの中での話。現在のカップ焼そばは話題性やインパクト重視で、特に短期間売り切りの製品は派手で華やかな製品が多い。これらと比べれば遥かに堅実で地味な味であると言えよう。
まあカップの焼そばは焼かない焼そばであり、調理時に決して100℃以上にはならない低温調理の宿命がある。対して袋の焼そばは麺もソースもオーバー100℃の灼熱に曝されて鍛えられるため、表面的な味付け以前にエネルギー感の差があるように感じられ、あまり正面切って比較すべきものではないようにも思う。
サンヨー食品の袋焼そばは、味の土台となる部分を液体ソースのサッポロ一番、粉末のアラビヤンと選べるのが強みである。だが実はだが私はこの二製品が一緒に並んで売られているのを見たことがない。販路が分かれているのかな?
麺は幅2.5mmで、日清焼そばと比べて若干太く、ふくよかでしっかりした舌触り。表面は少しベタベタする感じがあり、やや鈍重というか良く言えば重厚感がある。量も明らかに多く(麺の質量97g、日清は89g)食べ応えがあり、これ一食で十分な満腹感を得られる。
ソースは液体ソースらしい滑らかさと油っぽさがある。また日清焼そばのような醤油や和風っぽさを感じるアッサリしたものではなく、明確にソースの味と香りが感じられる。屋台で売られる焼そばに近い雰囲気を持っており、力強さとか少しジャンキーっぽさがある。とはいえ最近のカップ焼そばのような過剰な演出は無いので、日常の生活の中で普通に取り込める。青のりは意外に地味。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋焼そば |
EANコード | 4 901734 042396 (5p:042402) |
会社名 | サンヨー食品 |
製品名 | サッポロ一番 ソースやきそば |
謳い文句 | おいしさBig おいしさパワーアップ!青のり付 内容量120g |
調理方法 | 水気がなくなるまで炒める |
質量 | Net120/麺97g |
熱量 | 529kcal (2215kJ) |
Na | ~g(食塩相当量3.6g) |
付属品 | 液体ソース、青のり |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 幅2.5mmで日清焼そばよりわずかに太くしっかり、ややベトつく感じで鈍重、大盛り |
汁・ソース | 液体ソースらしく滑らかで油っぽい、日清よりもややジャンキーでソース風味が強い |
具・その他 | 派手な演出は無く日常生活に寄り添える、青のりは地味、粉末のアラビアンと選べる |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2022/08/03 |
賞味期限 | 2022/10/11 |
入手方法 | 2022/04/02 ライフ |
税込購入価格 | 103 JPY |