No.7096は東洋水産、マルちゃんZUBAAAN! 旨コク濃厚味噌。袋麺の新ブランドである。同社にはバゴォーン(BAGooooN)という製品があるから初めはその仲間かな?と思った。しかし覚えにくい名前だなあ。私は何故かザブーンとかバズーンとか違う言葉が先に頭に浮かんでしまうよ。
三個パックのノンフライ麺ということで、仮想敵は「日清これ絶対にうまいやつ!」だろうと推測する。名前の末尾に感嘆符が付くのも一緒だし。但し税抜希望小売価格はこれ絶対に~が315円に対し今回のZUBAAAN!は390円とかなり違う。後発製品が先発のモノマネだったら嫌だなあ、高けりゃ美味くて当然だろ、と思いながら試食に臨んだ。
食べてみて、日清これ絶対にうまいやつ!とは全然違うキャラクターを持っていることに安堵して、またちょっと感銘を受けた。勿論マルちゃんZUBAAAN!の仮想敵は日清これ絶対~であろうと確信しているのだが、決してこれに似せようとはせず、逆に意地でも同じようなものは作らないぞ!という強固な信念を感じる。
日清これ絶対~は製品名や外観とは裏腹に整然としたスマートな味で、冷徹に計算され尽くしている反面、情緒性を潔くズバッと切り捨てた印象をシリーズ全体に持っている。しかし今回のマルちゃんZUBAAAN!は日清が敢えて採らなかった汗臭さや魂の鼓動や熱き情熱といった「エモさ」を積極的に取り込んでいるように感じるのだ。
これはどちらが良くて正しいという訳ではない。心理的な状況や体調や今後の予定などによって何が最適であるかは違ってくる。先発の日清に対して、今回マルちゃんが方向性の異なる三個パックのノンフライ袋麺を出してくれたおかげで、我等は更に幅広い選択肢と可能性を持ち得ることとなったのだ!自由への扉の鍵は今、私のこの掌の中に存在する!
日清食品がこれ絶対にうまいやつ!を出す際にはたぶんノンフライ麺で定番品のラ王との棲み分けに苦慮しただろうと想像する。そして出てきた品は確かに既存の製品とは被らない微妙な位置を突いてきた。そして後発のマルちゃんZUBAAAN!は日清をマネして同じようなターゲットを狙い、こちらはこれ絶対~よりももっと高級です~、そして正麺やラ王とは違うんです、という売り方も出来たはず。
しかしマルちゃんZUBAAAN!は敢えてそれをせず、独自のポジショニングを設定し、確実にそれを具体化した。愉快ではないか!楽しいではないか!!これぞ日本の即席麺ビッグ2が繰り広げる熾烈な闘いであり素晴らしいゲームである(※)。そして我々はその観客であり歴史の審判でもあるのだ(無責任だけど)。もうこれはハイレベルのエンターテイメントであるといえよう。
※ただ正直なところ、価格差に相当するだけの質感の違いは確実に存在すると思った(マルちゃんZUBAAAN!が上)。スポーツで言えば体重差があるようなものか。
麺は幅3mmで太く、厚みも十分にあり、とても重量感が大きい。輪郭やエッジに鋭さはなくやや鈍いぐらい。噛み心地もスパッとではなくジワ~っと硬めの小麦粉を練った生地を剪断するような感じ、それでも十分にしっかりした食感である。目隠しして食べたら乾麺だとは思わない人も多いだろう。反面繊細さには少し欠ける。
スープはとても甘く、そしてかなり脂っぽい味噌味。緻密でかつ力強く、深みのある味。コッテリしていて塩分も強そうだ。でも体には悪そうだが全部飲み干したくなる衝動に駆られる。
麺もスープも主役級の存在感があるが、ケンカせずにうまく調和している。製品全体として店舗で食べるラーメンにかなり近い印象を持った。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 901990 514071 (3p:514088) |
会社名 | 東洋水産 |
製品名 | マルちゃんZUBAAAN! 旨コク濃厚味噌 |
謳い文句 | ラーメン好きのど真ん中。お店品質の一杯 |
調理方法 | ゆで4分 |
質量 | Net126/麺80g |
熱量 | 462kcal (1934kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量1.8+5.0g) |
付属品 | 液体スープ、粉末スープ |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 不要 |
麺 | 3mm幅で太く厚い、輪郭や角、噛切り感は鈍め、硬めで重量感大、しっかりした食感 |
汁・ソース | とても甘く脂っぽい味噌味、緻密で力強く深みがある、塩分が強いが飲干したくなる |
具・その他 | 店舗で食べるラーメンみたい、3p袋麺の日清これ絶対うまいやつ!とは性格が異なる |
総合評価 | ★★★☆3.5 |
試食日 | 2022/06/04 |
賞味期限 | 2022/10/23 |
入手方法 | 2022/04/06 グルメシティ |
税込購入価格 | 322 JPY / 3p |