No.6960は寿がきや食品、全国麺めぐり 藤枝朝ラーメン 冷たい醤油味。製造は加ト吉水産。前回の凄麺冷し中華に続く、麺を冷水に晒して作る方式のカップ麺。この二者の違いは凄麺が冷えた麺に濃縮スープを絡めて食べるのに対し、今回の品は濃縮スープを冷水で溶いて、これに浸して食べることにある。つまりもう一手間余計にかかってしまうことになる。(この製品も既に製造は終了している様子)
静岡県藤枝市ではお茶に関わる人達が早朝の仕事を終えてからラーメンを食べる風習があり、通常の暖かいラーメンの他に冷したものも広く親しまれている。今回の製品は藤枝朝ラー文化軒究会の公認であり、過去にNo.6235でミナミ製で同名の袋めんを紹介している。
食べてみて、冷し中華のスープとは違い甘酸っぱさは無い。和風だしが強く効いた、そばつゆと普通の醤油ラーメンスープの中間的な味。だがラーメンとして見た場合、冷たい舌触りには大きな違和感を持ってしまい、脳味噌が「これはラーメンではない」と抵抗を示してしまう。冷し中華ならば過去の経験から「こういうものだ」と思うんだけどね。
ただ前回の凄麺の冷し中華と比べ、質感は共に高いものの、製品のとしてはこの製品の方が落ち着いているようにも感じられた。具にチャーシューが入っている効能かもしれない。凄麺の冷し中華は海藻と紅生姜だけで蛋白質に欠ける印象だったからね。
麺は細い角断面で、冷水に晒すため食感は引き締まっておりキレが良い印象。ただ前回試食した凄麺の冷やし中華の麺と比べると、尖った部分は無く口当たりが優しい。またスープに酸味が無いためか小麦粉の良い香りを感じられる(冷し中華の香りとは異なるもの)。
スープは透明感がある濃い茶色で、カツオのうまみがとても強い和風味。ラーメンというより蕎麦のつゆにかなり近い味である。甘味も出ており結構強い味だが、雑味が少なく力感も控えめだ。畜肉系のうま味は弱く、辛さや酸味も殆ど無い。
具の円盤状のチャーシューは薄いハムみたい。ネギは唯一の刺激要素であり、もっと強く香りを効かせて欲しいな。でもこれらがラーメンらしさを感じさせて、凄麺の冷し中華との差別化要因となっている。
前回の凄麺冷し中華と今回の寿がきやは、共にノンフライ麺を使った質感が高い製品だと思うのだが、正直言うと冷たいカップ麺というのはこれ以上発展はし難いのではないか、と思ってしまった。何かブレイクスルーする新技術が出てくると良いのだが。
国名 | 日本 |
ジャンル | カップ冷しラーメン |
EANコード | 4 901677 082916 |
会社名 | 寿がきや食品 |
製品名 | 全国麺めぐり 藤枝朝ラーメン 冷たい醤油味 (製造は加ト吉水産) |
謳い文句 | 藤枝朝ラー文化軒究会公認 冷たいラーメン 【かつおだし】甘口醤油味 氷を入れると更においしい |
調理方法 | 熱湯6分氷水さらし |
質量 | Net112/麺65g |
熱量 | 299kcal (1252kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量2.5+3.6g) |
付属品 | 液体スープ、かやく(チャーシュー・メンマ)、あとのせかやく(ネギ) |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 要(+冷水さらし) |
麺 | 細い角断面、引き締まってキレが良い食感、凄麺の冷し中華よりも若干穏やかな印象 |
汁・ソース | 透明感がある濃い茶色、鰹ダシと甘みが強く蕎麦つゆに近い、強い味だが雑はが弱い |
具・その他 | 肉は薄いハムみたい、ネギは唯一の刺激要素でもっと強く、質感は高いが違和感あり |
総合評価 | ★★★3 |
試食日 | 2021/09/08 |
賞味期限 | 2021/11/27 |
入手方法 | 2021/06/07 Olmpic |
税込購入価格 | 213 JPY |