No.6893はエースコック、うまさぎっしり新潟 新潟麻婆麺。新潟県限定商品で、姉妹品として三条カレーラーメン(No.5722で紹介)、妙高とん汁ラーメン(No.5856)がある。エースコックは新潟に工場があるわけでもないのだが新潟の米粉を麺に使った製品を出し続けており、十年ほど前には新麺組という袋めんもあった。以前はキャッチコピーにみんな「コシヒカリ」という品名が入っていたが、今回の品には見当たらない。
新潟県が行う食糧自給率向上のための「R10プロジェクト」に賛同する製品であり、また売り上げの一部が「新潟県トキ保護募金」に寄付されるとのこと。こう見えても意識高めで社会派の即席麺なのだ。
食べてみて、中華濃度の薄いアッサリ気味の麻婆味。麺もスープも軽く、気軽に食事を摂りたい時には良いと思う。反面コッテリした味と刺激にどっぷりと浸りたい人には向かない。量も少ないし。まあ縦型カップにあまり重厚な味を求める人は少ないだろうから、形状と中身が一致しているともいえる。パッケージの色使いも白い部分が多くて爽やか系だしね。
麺は細めの扁平楕円形状。ややフカフカして弾力感があり、キメが細かくて反発の鈍いスポンジみたいな噛み応え。コシは弱い。一割ほどの米粉を含むからだろうか?口当りや香りが軽快で、良くも悪くも重厚さが全然感じられない。
小麦粉だけで作られた一般的な麺とは何かが違うように思えた。フワッとして、重力を感じないような。そしてスープとの間に境界層があるような。これはエースコックの米粉を使った即席麺全般に共通する感覚である。
スープは弱いとろみがあり、麻婆といっても中華っぽさが薄く、奥の深い発酵臭なども感じられず平板。うま味は強い。花椒や黒胡椒の刺激があるが、辛さは程々。
別添の液体スープの効用で、たて型カップ麺としては粉末臭さが抑えられており、緻密でしっとりとした舌触りである。せっかく液体スープを付けるならもっと重厚な方向へ振って欲しいとも感じたが、それはこの製品の狙うところではないのかもしれない。
具の挽肉はブヨブヨした歯応えで、量は少なく沈殿気味。豆腐は小指の爪の先ぐらいのが数個。どうしても舌触りがやや粉っぽくなってしまうのは安価な製品ではしょうがないのかな。
麻婆豆腐というとどうしても✕✕醤をいくつも絡めたコテコテの中華風で濃くて重い味を想像してしまうが、この製品はそうした重い殻を脱ぎ捨てて、オーバーに言えば羽が生えたような感覚がある。
脱中華の麻婆というのは面白いと思うが、もうちょい深みとか、何かドラマ性が欲しいな。
国名 | 日本 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 4 901071 246525 |
会社名 | エースコック |
製品名 | うまさぎっしり新潟 新潟麻婆麺 |
謳い文句 | うんめえ 米粉でコク深く仕上げた味わい。新潟県産米粉使用 |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net65/麺50g |
熱量 | 274kcal (1147kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量1.7+2.3g) |
付属品 | 液体スープ。かやく(鶏豚味付肉そぼろ・豆腐・ねぎ・唐辛子)は混込済 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めの扁平麺、気泡感と弾力性のあるスポンジーな噛み心地、米粉入りで軽快な食感 |
汁・ソース | 僅かなとろみ、中華っぽさが薄い麻婆、奥深さに欠ける、花椒や黒胡椒の刺激は弱い |
具・その他 | 挽肉は沈殿する、豆腐は少し粉っぽい、アッサリして軽い麻婆というのは珍しい個性 |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2021/04/26 |
賞味期限 | 2021/04/27 |
入手方法 | 2021/04/16 Kazue特派員様よりいただく |
税込購入価格 |