No.6865は日清食品、これ絶対うまいやつ 背脂醤油ラーメン。三個パック販売(個装袋にもJANコードは振ってある)。日清の袋めんはパック販売といっても柔軟で、二個や三個のパターンも多く、私のようになるべく多くの種類の即席麺を食べたい者には都合がいい。そして同じ製品を二~三個食べるとレビューの精度が上がり、表現に自信が持てるのだ。一方で五個パックでは持て余す感が強くなる。
▲三個パック販売
今回のこれ絶対うまいやつはPRiME袋めんシリーズに属す製品。三個パックで税抜希望小売価格285円なのだが、これってラ王やチキンラーメンの五個パック555円よりも一個当たりの価格は安いんだよね。プライムの基準が判らないや。
食べてみて、パッケージの色やイラストから受ける先入観とは大きく異なる印象を持った。整然としていて真面目に作り込まれている感じで、感情よりも理論が先立ったようなラーメンである。
もちろん、日清食品が想定したユーザに対しては価格以上の幸せをもたらしてくれるだろう。反面、じゃじゃ馬を手懐けるような面白味には欠けるかもしれない。
麺は細めで縮れは弱い。ノンフライ麺だが輪郭は決してシャープではなくある程度の緩さもある。だが麺がしっかり自立している感じでキレがあり、しっかり引き締まっている印象。一度にたくさんの麺を口に含んでも、一本一本がハッキリ分離しているように感じられる。小麦粉の香りも結構良い。自己主張のある麺だ。
スープはややトロっとした粘性のある舌触りで、鶏ガラベースの醤油味。甘めでほのかにニンニクの香りがある。豚の背脂が少量入っているが、これはコッテリした濃厚な味にするためのものではなく、ノンフライ麺による力感の弱さを補うためのように感じられた。味や香りに不足感は無く、スキの無い印象。
勝手な妄想だけど、この製品は大手企業が製品開発の手順書を律儀に守り、市場調査・企画・試作・評価を繰り返した上で造り上げたものかなと感じてしまった。担当者が上司の承認印を貰うのに奔走する姿が浮かんでくる(勝手な妄想だけど)。
▲このへんの演出に違和感を持った
しかし製品のパッケージにはそんなことを表に出さないように街道沿いの派手なラーメン屋を描き、「絶対うまい」などの主観的な言葉を配してある種のイメージを形作る。このへんで外観と中身がちょっと合っていない印象を持った。
別な言い方をすると、一見元ヤンキーだった店員が勢いと根性でラーメン屋を切り盛りしているようだけど、実際は裏で統計学と経営学を極めた超エリートが厳格に管理する、みたいな違和感・意外性。
抽象的な話をしてしまったが、モノとしては十分に良いです。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 902105 901731 (3p:110133) |
会社名 | 日清食品 |
製品名 | これ絶対うまいやつ 背脂醤油ラーメン(三食入) |
謳い文句 | 濃厚な醤油のコクと背脂のうまみ あぁ、油がすげえうまそうなんだ この濃いめの背脂書湯がたまんねえ。 |
調理方法 | ゆで4分 |
質量 | Net110/麺75g |
熱量 | 324kcal (1357kJ) |
Na(麺具+汁) | ~g(食塩相当量2.4+3.5g) |
付属品 | 液体スープ |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めで縮れが弱い、輪郭は鋭くはないが、一本一本が自立している感じ、香りも良い |
汁・ソース | トロッとした舌触り、鶏ガラ基調の醤油味は甘め、ニンニク臭、味と香りに隙がない |
具・その他 | 背脂は濃厚さの演出ではなくノンフライ麺の力感の弱さを補う、見た目よりも理性的 |
総合評価 | ★★★3 |
試食日 | 2021/03/01 |
賞味期限 | 2021/04/27 |
入手方法 | 2020/09/16 やまか |
税込購入価格 | 215 JPY / 3p |