No.6853は麺のスナオシ、麺’s味工房　旨辛ラーメン。購入価格はなんと税込59円！そしてこれは特売で運のいい人だけが買う品ではなく、TRIALへ行けば（たぶん）常にこの値段で買えるもの。まさに日本の底辺を支える領域のカップ麺だ。

こうした安価な製品は味のバリエーションがせいぜい醤油みそ塩とんこつの基本四種類に限られるのが通常なのに、今回の品は「辛さ」を全面に打ち出した、万人受けではない特殊用途向けの味でありながらも税込59円を実現したことが画期的で意義深いといえる。即席麺の価格が安いタイでもカップ麺は円換算50円程度が相場なので同等レベル。絶えまぬ企業努力の賜物なんだろうなあ。

食べてみて、明確に辛い。それも重量感を伴わずにスピード感がある、軽量級ボクサーのパンチみたいな辛さだ（そんなパンチは受けたことがないけど）。基本は鶏ガラの醤油味。毎回スナオシの製品を評する際に使い古した言葉だが、値段を考えれば文句は無い。但しそれなりの刺激があるから辛いものが弱い人は避けるべし。

麺は細めで黄色く、角が丸められている。プリプリ・フカフカした舌触りで、キメの細かなソフトスポンジみたいな食感である。重量感には欠け、最近のスナオシのカップ麺に共通するやや女性的な肌触りの優しい麺である。反面食べて腹に溜まるような実感には欠ける。

スープは結構辛い。それもあくまで表面的な刺激であり重量感を伴わない。3Dモデルでいえばソリッドではなくサーフェスのみという感じの辛さ。なので慣性を伴わずにとてもスピーディというか機敏な刺激であり、パッと炸裂した瞬間すぐにスッと消えてしまう。辛さが後々まで尾を引かない。

基本は鶏ガラの醤油味。香りは粉末っぽくてうまみは人工的だし安っぽいけど嫌味ではなく、安い即席麺ってこんなものだしこれでいい、という感じ。深みやコクなどを期待してはいけない。

具はネギが結構たくさん入っており匂いが効果的。ニラも入っているのだが、あまり香りがしないのが残念。

税込59円という価格に対しては十分な内容である。他のスナオシ59円製品を語る際は続けて「でも100円出せるならばもっと違う選択肢がいろいろあるよ」とも言うのだが、今回の品は激辛という価値も備えているので、刺激が欲しいけど金が無いという人にとって唯一無二の存在となる、かもしれない。

国名	日本
ジャンル	カップラーメン
EANコード	4 973288 652062
会社名	麺のスナオシ
製品名	麺’s味工房　旨辛ラーメン
謳い文句	辛さ極まる！いい値！旨味スープ仕立て　辛さの中に旨みあり！やみつき間違いなし！！
調理方法	熱湯3分
質量	Net80/麺70g
熱量	366kcal (1532kJ)
Na（麺具+汁）	～g（食塩相当量0.3+4.8g）
付属品	粉末スープ、かやく（ネギ・赤唐辛子・ニラ）
ノンフライ麺	×
湯切り	不要
麺	細めで角は丸い、キメが細かなスポンジみたいな舌触り、重量感に欠け女性的な食感
汁・ソース	軽快で素早い辛さが強い、基本は鶏ガラの醤油味、深みやコクは無いが嫌味ではない
具・その他	ネギは多くて効果的、ニラはもっと香ってほしい、安価だが激辛という個性を備える
総合評価	★★2
試食日	2021/01/21
賞味期限	2021/05/12
入手方法	2020/12/10 TRIAL
税込購入価格	59 JPY